Up 雛は巣作りを学習する 作成: 2026-01-03
更新: 2026-01-04


    飛ぶ鳥は,巣内育雛の期間が長くなる。

    成鳥は,余裕で飛んでいるわけではなく,コスパ最適で飛んでいることになる。
    巣立ちは,雛がこのコスパ最適ができるようになったことを意味する。
    したがって,巣立つ雛は,見掛けが成鳥とほとんど変わらない。


    巣内育雛の期間が長いことは,この間に雛が営巣を学習できることを意味する。

    巣は強風で損なわれ,そして雛はだんだん大きくなる。
    親は,頻繁に巣の補修・調整をすることになる。
    雛は,これを観察する立場になる。

      親は
        巣材を追加する
        壊れた箇所を補修する
        雛の成長に応じて形を調整する
      雛は,この一連の行動を
        至近距離で反復観察する


    また,雛は巣をいじくって遊ぶことになるが,これは巣の探求。
    実際,雛が巣をつついたり、引きちぎったりする行動が,頻繁に見られる。

    これは,巣が,行動を学習するためのメディアになっている,ということである。
    雛は巣を,出来上がったものではなく,修正され続ける外部構造として観察する立場になる。
    そして,遊びの相で巣を探求し,これが
       概念「営巣」の外延学習
    になっている,というわけである。


    そして営巣は,実践で学習される:
     ・多くのスズメ目鳥類では、
      若鳥が最初につくる巣は
        形が崩れやすい
        素材の選択が雑
        保温・防水性が低い
      年を経た個体の巣は
        形態が安定
        素材選択が洗練
        修復頻度が減る

    特に,営巣上手の親に育てられる雛は,「上手な営巣」を学習することになる。