Up 主体の定義 作成: 2026-01-05
更新: 2026-01-05


    アニマルは,他に出遭って「これは何者か?」となるとき,先ず「生き物」かどうかを観ようとする。
    生き物でなければ,それにただ対していればいい。
    生き物なら,何をしてくるかわからないので,警戒の体勢をとらねばならない。

    他に対するこの「生き物」の見方を一般化して,ここでは「主体」と表現する。
    主体とは,「何をしてくるかわからないので,警戒する」の構えで対するもののことである。


    この「何をしてくるかわからない」には,自分の投影がある。
    自分は策略を用いる者なので,相手もそうだろうと定めるのである。

    策略は,状況整合的な行動として用いるものである。
    本論考は,「行動の状況整合性」を「自己」の定義とした。
    よって,相手を主体と定めるとは,相手を「自己があるもの」と定めることである。

    翻って,つぎが「主体」の形式的定義になる:
      アニマルAと他Bがあり,
      AがBを「自己 (行動の状況整合性) がある」と定める。,
      これを,「AはBを主体と定める」という。

    ここで注意:
      「Bは自己がある」は,論理命題 (真か偽)
      「Bは主体である」は,Aの見立て (恣意)
    「主体」は,存在を指すことばではなく,存在を形容 (定位) することばである。

    また,日常語の「主体」は,
       「主体性が無い」
       「主体的になる」
    のように評価のことばになるが,ここで導入する「主体」には,評価の意味は無い。