Up 松前藩のアイヌ同化禁制 作成: 2016-11-27
更新: 2016-11-27


    松前藩は,アイヌに対しつぎのことを実現した:
    • 松前藩への屈服 ( → 恭順)
    • 衣食住材の基底部分での,松前藩依存
    これに続いて行うことは,《この状態を維持する》である。

    状態維持の方法は,《アイヌを変容させることになる契機を潰す》である。
    ここで,松前藩にとっていちばんまずいアイヌの変容は,アイヌが力をつけることである。
    「力をつける」の内容は,「技術的に発展する」である。
    そして,アイヌを技術的に発展させてしまう形は,「アイヌを和人化する」である。
    こうして,「アイヌの和人化を禁ずる」──アイヌ同化禁制──が,松前藩の対アイヌ政策になる。


    "アイヌ" イデオロギーは,アイヌ同化政策を非難する。
    これは,「アイヌは,同化されないのがよかった」を言うことである。
    同化前のアイヌは,松前藩のアイヌ同化禁制下のアイヌである。
    こうして,松前藩のアイヌ同化禁制下のアイヌが,"アイヌ" イデオロギーが言うことになる<アイヌのよかった状態>を表すものである。

      <アイヌのよかった状態>は,松前藩登場の前の時代に求めても,同じである。
      松前藩の登場で,アイヌの政治体制が変わる。 ──松前藩登場の前は, 「群雄割拠」時代である。 ここに,松前藩が「天下統一」をする。
      この間,末端のアイヌの生活は,変わっていない。 ──変わったのは,政治体制である。