Up 鈴木(国会)・町村(政府) 連携プレー 作成: 2017-03-06
更新: 2017-03-06


      第169回国会 本会議 第25号, 2008-06-06.
    ○議長(江田五月君) 次に、アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議案の採決をいたします。
     本決議案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
       〔投票開始〕
    ○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
       〔投票終了〕
    ○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
      投票総数         二百三十一  
      賛成           二百三十一  
      反対               〇  
     よって、本決議案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ○議長(江田五月君) ただいまの決議に対し、町村国務大臣から発言を求められました。国務大臣町村内閣官房長官。
       〔国務大臣町村信孝君登壇、拍手〕
    国務大臣(町村信孝君) ただいまの決議に対して所信を申し述べます。
     アイヌの人々に関しましては、政府はこれまでも、平成八年のウタリ対策のあり方に関する有識者懇談会報告書等を踏まえ、文化振興等に関する施策を推進してきたところであります。
     ただいま採択された決議でも述べられているように、我が国が近代化する過程において、法的には等しく国民でありながらも差別され、貧窮を余儀なくされたアイヌの人々が多数に上ったという歴史的事実について、政府として改めてこれを厳粛に受け止めたいと思います。
     また、政府としては、アイヌの人々が日本列島北部周辺、とりわけ北海道に先住し、独自の言語、宗教や文化の独自性を有する先住民族であるとの認識の下、先住民族の権利に関する国際連合宣言における関連条項を参照しつつ、これまでのアイヌ政策を更に推進し、総合的な施策の確立に取り組む所存であります。
     アイヌの人々が民族としての名誉と尊厳を保持し、これを次世代へ継承していくことは、多様な価値観が共生し、活力ある社会を形成する共生社会を実現することにも資するとの確信の下、政府は、これからもアイヌ政策の推進に取り組む所存であります。(拍手)

      鈴木宗男「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会における議論等に関する質問主意書」2009-03-13.
    http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a171209.htm
     昨年六月六日、アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議(以下、「決議」という。)がなされ、アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会(以下、「有識者懇」という。)が発足した。右を踏まえ、質問する。
     ‥‥‥ 二 「決議」が議決された後の、昨年六月六日における当時の町村信孝内閣官房長官の所信(以下、「所信」という。)に 「我が国が近代化する過程において、法的にはひとしく国民でありながらも差別され、貧窮を余儀なくされたアイヌの人々が多数に上ったという歴史的事実について、政府として改めてこれを厳粛に受けとめたいと思います。」 とある様に、アイヌ民族が我が国社会において様々な差別を受け、結果として貧窮を余儀なくされてきたことは紛れもない事実であると考える。
    「有識者懇」に対しては、これまで北海道内外のアイヌ民族や市民団体等、様々なグループによりアイヌ民族の権利確立に向けた様々な意見が出されていると思料するが、例えばその中には、右で触れた点について政府に謝罪を求める意見や、これまでのアイヌ民族に対する差別の実態を審議する機関の設置を求める意見もあると承知する。「有識者懇」においては、本年七月を目処に、政府に対して最終報告書(以下、「報告書」という。)を提出すべく、現在様々な議論を行っているものと考えるが、政府として、「有識者懇」において右の意見が議論の対象とされているか、または「報告書」を政府に提出する際に、右の意見を踏まえた報告がなされるかどうか把握しているか。