Up 『アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議案』(2008) 作成: 2016-11-14
更新: 2016-11-14


    『アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議案』の国会通過は,つぎの奸計のたまものである:
      《議員に考える間を与えず,「あれよあれよ」という間に通過させてしまう》


    http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/keika/1DA43A2.htm
    議案名「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議案」の審議経過情報
    項目 内容
    議案種類 決議
    議案提出回次 169
    議案番号 1
    議案件名 アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議案
    議案提出者 笹川 堯君外十二名
    衆議院予備審査議案受理年月日
    衆議院予備付託年月日/衆議院予備付託委員会
    衆議院議案受理年月日 平成20年 6月 5日
    衆議院付託年月日/衆議院付託委員会 / 審査省略
    衆議院審査終了年月日/衆議院審査結果
    衆議院審議終了年月日/衆議院審議結果 平成20年 6月 6日 / 可決
    参議院予備審査議案受理年月日
    参議院予備付託年月日/参議院予備付託委員会
    参議院議案受理年月日
    参議院付託年月日/参議院付託委員会
    参議院審査終了年月日/参議院審査結果
    参議院審議終了年月日/参議院審議結果
    公布年月日/法律番号


    http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/002016920080606040.htm
    第169回国会 議院運営委員会 第40号(平成20年6月6日(金曜日))

     ‥‥‥
    ○笹川委員長 次に、決議案の取扱いに関する件についてでありますが、昨五日、笹川堯君外十二名から、自由民主党、民主党・無所属クラブ、公明党、日本共産党、社会民主党・市民連合、国民新党・そうぞう・無所属の会の六会派共同提案によるアイヌ民族を先住民族とすることを求める決議案及び笹川堯君外十二名から、自由民主党、民主党・無所属クラブ、公明党、日本共産党、社会民主党・市民連合、国民新党・そうぞう・無所属の会の六会派共同提案による国民読書年に関する決議案が、それぞれ提出されました。

     両決議案は、本日の本会議において議題とするに御異議ありませんか。

        〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

    ○笹川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。

     なお、両決議案の趣旨弁明は、提出者の私、笹川堯が行います。

     なお、アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議に対しまして、内閣を代表して、町村国務大臣から、また、国民読書年に関する決議に対しまして、内閣を代表して、渡海文部科学大臣から、それぞれ発言があります。

      ‥‥‥
    ○笹川委員長 次に、本日の本会議の議事の順序について、事務総長の説明を求めます。

    ○駒崎事務総長 まず最初に、国家公務員等任命につき同意を求めるの件についてお諮りをいたします。採決は四回になりますが、順序は印刷物のとおりであります。

     次に、動議により、アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議案及び国民読書年に関する決議案の両案を一括して上程いたします。提出者を代表して笹川堯さんが趣旨弁明をされます。採決は二回になります。一回目はアイヌ民族を先住民族とすることを求める決議案で、全会一致であります。二回目は国民読書年に関する決議案で、全会一致であります。採決の後、町村国務大臣及び渡海文部科学大臣の発言がございます。

     次に、日程第一は委員長提出の議案でありますので、議長から委員会の審査を省略することをお諮りいたします。次いで渡辺総務委員長の趣旨弁明がございまして、全会一致であります。

     次に、動議により、文部科学委員会の法律案を緊急上程いたします。佐藤文部科学委員長の趣旨弁明がございまして、全会一致であります。

     次に、厚生労働委員会の法律案を緊急上程いたします。茂木厚生労働委員長の趣旨弁明がございまして、全会一致であります。

     次に、青少年問題に関する特別委員会の法律案を緊急上程いたします。玄葉青少年問題に関する特別委員長の趣旨弁明がございまして、全会一致であります。

     本日の議事は、以上でございます。


    http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/000116920080606037.htm
    第169回国会 本会議 第37号(平成20年6月6日(金曜日))

     ‥‥‥
    ○御法川信英君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。

     笹川堯君外十二名提出、アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議案及び国民読書年に関する決議案の両案は、いずれも提出者の要求のとおり、委員会の審査を省略して一括上程し、その審議を進められることを望みます。

    ○議長(河野洋平君) 御法川信英君の動議に御異議ありませんか。

        〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

    ○議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。よって、日程第一に先立ち追加されました。

        ―――――――――――――

     アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議案(笹川堯君外十二名提出)

     国民読書年に関する決議案(笹川堯君外十二名提出)

    ○議長(河野洋平君) アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議案、国民読書年に関する決議案、右両案を一括して議題といたします。

     提出者の趣旨弁明を許します。笹川堯君。

        ―――――――――――――

     アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議案

     国民読書年に関する決議案

        〔本号末尾に掲載〕

        ―――――――――――――

        〔笹川堯君登壇〕

    ○笹川堯君 私は、ただいま河野議長より御指名をいただき、自由民主党、民主党・無所属クラブ、公明党、日本共産党、社会民主党・市民連合、国民新党・そうぞう・無所属の会を代表いたしまして、ただいま議題となりましたアイヌ民族を先住民族とすることを求める決議案及び国民読書年に関する決議案につきまして、それぞれ御説明を申し上げます。

     まず、アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議案につき御説明申し上げます。

     案文の朗読に先立ち、ここに在籍するすべての衆議院議員のお許しを得て、議政壇上より、長い歴史の中で、あらゆる困難と辛苦に耐えながら生活されてまいりましたアイヌ民族の皆さんに対し、心から感謝と御同情を申し上げます。(拍手)

     これまで、一国一民族一言語という誤った認識を多くの国民が持っておりましたが、この認識が、本日の決議により、歴史的英断をもって改められますことは大変意義深いことであります。

     私は、本日、礼服を着用し、謹んで決議案を朗読させていただきます。案文は、議院の先例に倣い、である調でありますことを心から深くおわび申し上げます。

     それでは、案文を朗読いたします。

        アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議案

      昨年九月、国連において「先住民族の権利に関する国際連合宣言」が、我が国も賛成する中で採択された。これはアイヌ民族の長年の悲願を映したものであり、同時に、その趣旨を体して具体的な行動をとることが、国連人権条約監視機関から我が国に求められている。

      我が国が近代化する過程において、多数のアイヌの人々が、法的には等しく国民でありながらも差別され、貧窮を余儀なくされたという歴史的事実を、たちは厳粛に受け止めなければならない。

      全ての先住民族が、名誉と尊厳を保持し、その文化と誇りを次世代に継承していくことは、国際社会の潮流であり、また、こうした国際的な価値観を共有することは、我が国が二十一世紀の国際社会をリードしていくためにも不可欠である。

      特に、本年七月に、環境サミットとも言われるG8サミットが、自然との共生を根幹とするアイヌ民族先住の地、北海道で開催されることは、誠に意義深い。

      政府は、これを機に次の施策を早急に講じるべきである。
     一  政府は、「先住民族の権利に関する国際連合宣言」を踏まえ、アイヌの人々を日本列島北部周辺、とりわけ北海道に先住し、独自の言語、宗教や文化の独自性を有する先住民族として認めること。
     二  政府は、「先住民族の権利に関する国際連合宣言」が採択されたことを機に、同宣言における関連条項を参照しつつ、高いレベルで有識者の意見を聞きながら、これまでのアイヌ政策をさらに推進し、総合的な施策の確立に取り組むこと。

      右決議する。

        〔拍手〕


    http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/ketsugian/g16913001.htm
    アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議案 (第一六九回国会、決議第一号)

     昨年九月、国連において「先住民族の権利に関する国際連合宣言」が、我が国も賛成する中で採択された。これはアイヌ民族の長年の悲願を映したものであり、同時に、その趣旨を体して具体的な行動をとることが、国連人権条約監視機関から我が国に求められている。
     我が国が近代化する過程において、多数のアイヌの人々が、法的には等しく国民でありながらも差別され、貧窮を余儀なくされたという歴史的事実を、私たちは厳粛に受け止めなければならない。
     全ての先住民族が、名誉と尊厳を保持し、その文化と誇りを次世代に継承していくことは、国際社会の潮流であり、また、こうした国際的な価値観を共有することは、我が国が二十一世紀の国際社会をリードしていくためにも不可欠である。
     特に、本年七月に、環境サミットとも言われるG8サミットが、自然との共生を根幹とするアイヌ民族先住の地、北海道で開催されることは、誠に意義深い。
     政府は、これを機に次の施策を早急に講じるべきである。
     一  政府は、「先住民族の権利に関する国際連合宣言」を踏まえ、アイヌの人々を日本列島北部周辺、とりわけ北海道に先住し、独自の言語、宗教や文化の独自性を有する先住民族として認めること。
     二  政府は、「先住民族の権利に関する国際連合宣言」が採択されたことを機に、同宣言における関連条項を参照しつつ、高いレベルで有識者の意見を聞きながら、これまでのアイヌ政策をさらに推進し、総合的な施策の確立に取り組むこと。
     右決議する。