Up 呪い 作成: 2019-01-14
更新: 2019-01-14


      久保寺逸彦 (1956), p.104,105
    巫呪には、二方面があって、(1) は人を呪う方面[(2) は吉凶禍福の占い] ‥‥‥
    その際、用いられる呪詞 pon-itak という語そのものが、すでに禁忌(タブー)として、これを口にすることさえ怖れられているのである。
    呪術の方は男子もやったらしい。‥‥‥
    かかる呪詞をよくするものは、それによって人を呪殺したり、あるいは人の財宝などを掠め盗ったりするので、村人たちから畏怖されたのは当然であるが、その身にも不幸が重なり、裔が栄えないなどと言っている。


    引用文献
    • 久保寺逸彦 (1956) :「アイヌ文学序説」, 東京学芸大学研究報告, 第7集別冊, 1956
      • 『アイヌの文学』(岩波新書), 岩波書店, 1977