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久保寺逸彦 (1956), p.104,105
巫呪には、二方面があって、(1) は人を呪う方面[(2) は吉凶禍福の占い] ‥‥‥
その際、用いられる呪詞 pon-itak という語そのものが、すでに禁忌として、これを口にすることさえ怖れられているのである。
呪術の方は男子もやったらしい。‥‥‥
かかる呪詞をよくするものは、それによって人を呪殺したり、あるいは人の財宝などを掠め盗ったりするので、村人たちから畏怖されたのは当然であるが、その身にも不幸が重なり、裔が栄えないなどと言っている。
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引用文献
- 久保寺逸彦 (1956) :「アイヌ文学序説」, 東京学芸大学研究報告, 第7集別冊, 1956
- 『アイヌの文学』(岩波新書), 岩波書店, 1977
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