Up 「いっしょにされたくない」 作成: 2016-11-25
更新: 2016-12-06


    アイヌを最終的に滅亡させたものは,内からの力である。
    その内からの力を振るったのは,アイヌの中の「新人類」である。


    「新人類」は,アイヌを恥じる。
    彼らが唱える「アイヌ差別反対」の中には,つぎのようなのがある:
      アイヌという形質は存在しない
       ──アイヌと呼ばれている者の形式は,実際バラバラである
    彼らがこのように言うとき,彼らは「見るからにアイヌ」の者の存在を意識している。 ──時にそれは,自分である。
    つぎのようなのもある:
      そんなものを食べたりはしない
    彼らがこのように言うとき,彼らはそれがアイヌの食文化であったことを知っている。

    実際,「差別反対」運動は,内からの同化運動である。
    そして,アイヌの同化を完成し,アイヌを最終的に終わらせるものは,「差別反対」の運動である。


    「アイヌ差別反対」は,アイヌ蔑視である。
    「アイヌ差別反対」は,"アイヌ"イデオロギーが立てる。
    "アイヌ"イデオロギーは,アイヌ蔑視である。

    こうして,アイヌをリスペクトする者は,自ずと "アイヌ"イデオロギーを却ける者である。
    アイヌは既に滅亡しているが,アイヌを "アイヌ"イデオロギーから奪還しようとする者である。
    本論考の立場は,これである。