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改正『旧土人保護法』実効の頓挫
作成: 2017-02-14
更新: 2017-02-14
喜多章明「旭明社五十年史 : えぞ民族社団」(1967)
『アイヌ沿革誌 : 北海道旧土人保護法をめぐって』, pp.106-173.
pp.139-140
この法律は昭和十二年より十五ヶ年を期して、根本的に旧土人の生活を刷新する計画であったが、惜しむらくは当時大東亜戦争の風雲日々に急を告げ、国は挙げて軍事産業に没頭し、人的資源も亦第一線戦線に徴用されるに至ったため、施行後僅かに三年にして中止されることになった。 時の勢い是非もなく、国運を堵けての戦いの前には止むなき次第であった。