Up | 「アイヌ民族」の語の機能 | 作成: 2017-01-17 更新: 2017-01-17 |
グローバルな論題の「先住民問題」と絡めれば,「アイヌ特権」の大義がつきやすい,となったわけである。 訴えも重くなり,箔がつく。 「アイヌ利権」グループは,アイヌ新法が実現するよう,ウタリ協会を応援する。 しかし,「アイヌ民族」のロジックを認めたわけではない。 実際,「アイヌ民族」のロジックを鵜呑みにするのは,ものを知らない者かアタマの悪い者である。 「アイヌ利権」グループは,馬鹿ではない。 そこで,いざアイヌ新法が成るとなったら,「アイヌ利権」グループの政治パートは,法案の骨抜きに取り掛かる。 この結果が,『アイヌ文化振興法』である。 「アイヌ利権」は,獲得したら,つぎはこれの保持に努めねばならない。 そしてこのステージを成り立たせるのも,「アイヌ民族」のロジックである。 実際,「アイヌ文化振興法」というからには,アイヌ文化が「振興」を俟つように存在していなければならないが,そんなものは無い。 「アイヌ文化が継承されている」を,<幻想>として立てるしかない。 アイヌ文化の担い手として生身の者を出せば,「そんなこと実際はやってないでしょ」になってしまう。 そこで<幻想>としての担い手に,「アイヌ民族」を用いる。 ただし,<新法実現>が「アイヌ民族」の語を機能させる本来の場であることに,変わりはない。 新法実現のつぎは,さらなる新法の実現である。 なぜなら,「利権」はさらに大きくなることを求めるからである。 こうして,「アイヌ民族」のロジックで「アイヌ特権」を理由づける作業が,再開される。 「アイヌ協会理事長メッセージ」(2016)
「アイヌ協会理事長メッセージ」(2017)
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