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Siebold (1881), p.49
アイヌの村落は、非常に魚の多い川の付近か、もしくは鳥獣の多い山の谷間に設けられている。
小屋が 15〜20 軒以上にも達するような村は滅多に存在しない。
一つの小屋の居住者の数も、それぞれ 8〜10 人ぐらいである。
村落の周辺には、いくつかの畑があり、それらは畑とも呼べないような状態のものであるが、ここには鳥獣からの被害を防ぐために、囲いをめぐらしている。
山地に住んでいるアイヌは、鰯の漁撈の時期になると海岸へ移動し、そこで葦を使って、あまり大きくはないテントのような小屋を建てる。
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- 引用・参考文献
- 菅江真澄 (1791) :『蝦夷迺天布利』
- 『菅江真澄集 第5』(秋田叢書), 秋田叢書刊行会, 1932, pp.307-424.
- 村上島之允 (1800) :『蝦夷島奇観』
- 佐々木利和, 谷沢尚一 [注記,解説]『蝦夷島奇観』, 雄峰社, 1982
- Siebold, Heinrich (1881) : Ethnologische Studien über die Aino auf der Insel Yesso.
- 原田信男他 訳注『小シーボルト蝦夷見聞記』(東洋文庫597), 平凡社, 1996
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