Up 酒 : 要旨 作成: 2016-12-06
更新: 2016-12-06


    アイヌは,酒が生活の中心にある。

    酒は,神事の要素である。
    アイヌの食事も,神への祈りから始まるから,酒で始まる。
    酒を神に捧げた上で,それを飲む。

    また,男たちが囲炉裏を囲めば,酒宴になる。

    もっとも,以上は,酒がある場合である。
    酒は,狩猟採集物を和人に売って得た金で買う。
    狩猟採集は不安定である。
    酒を得られない時もある。
    その時は,アイヌの男たちにとってさびしい時である。

    アイヌは,「物欲」が無い──衣食住に対して「足る」をもっている。
    そして,足りて余った分を,酒の支出にまわす。


    以上の構造を以て,酒は<アイヌの和人依存>を決定している。
    <アイヌの和人依存>の中心は,酒である。

    和人は,この構造を活用することができる。
    《酒を使って,アイヌを従わせる》ができるわけである。