Up エリート "アイヌ" : 要旨 作成: 2016-12-21
更新: 2016-12-21


    1960年代,「新左翼」と称される政治勢力が起こる。 「新」は,既成左翼を「旧」とした「新」である。 「新」対「旧」は,「革命/根底的 radical」対「改善/漸進的 progressive」である。 「革命/根底的 radical」の思想は,外 (体制) と内 (自分) の両方に向かう。 体制に向かうそれは「社会革命」になり,自分に向かうそれは「個人革命」になる。 この二つのベクトルを,それぞれ「政治」「文学」と呼ぶことにする。

    「革命」は,「体制」を敵として立てる。 「政治」において体制は,人に生活苦を強いることを以て,敵である。 「文学」において体制は,人に画一的な思想・表現を強いることを以て,敵である。 「革命/根底的 radical」は,難しい概念である。 これを主題に持った者は,インテリ──知的エリート──である。 革命インテリは,「エリート」である自分にコンプレックスを持つ。 自分は,体制がほんとうに敵になる者 (「人民」) の側にはいない。 こうして,革命インテリは,「人民」の中に入って行くことを己の課題にする。 この革命インテリは,「人民」を定めねばならない。 この「人民」の意味は,「革命の主役になる者」である。 「新」対「旧」は,「人民」の定め方においても,「新」対「旧」になる。 窮民革命論 窮民(ルンペンプロレタリアート) アイヌ 大田竜 ルンペンプロレタリアートを革命の基盤として評価したのが、ミハイル・バクーニンである。バクーニンは、ルンペンプロレタリアートは貧困に苦しむ「下層の人々」であるが故に「ブルジョワ文明による汚染をほとんど受けておらず」、だからこそ「社会革命の火蓋を切り、勝利へと導く」存在でと捉えた[7]。 共産主義革命イデオロギーは,「革命」を「プロレタリアート革命」と定め,