Up 病気 : 要旨 作成: 2019-02-04
更新: 2019-02-04


    アイヌの人口推移は,病気が要因として大きいことが推測される。
    しかし,文献がアイヌの病気について記していることは,ひじょうにわずかである。

    実際,病気の意味・しくみが分かってきたのは,ごく最近のことである。
    アイヌがどのような病気にどのように罹ったを過去の文献から知ろうとするのは,無駄な試みということになる。

    ここでは,プレースホルダーの趣で,病気の枠組を──感染症を中心に──記しておくことにする。


    "アイヌ"イデオロギーや「アイヌ学者」は,「アイヌの病気は和人が持ち込んだ」としている。
    "アイヌ"イデオロギーは,「和人=悪者」キャンペーンが目的であるので,この物言いは理解できる。
    「アイヌ学者」がこのように言うのは,感染症の知識を持っていないためである。

    感染症は,媒介者 (無症候性キャリア) が存在していることになる。
    そしてこれについては,ほとんど知られていない。

    たとえば,インフルエンザの冬期大流行や O157 の集団感染などは毎度のことであるから,しくみがもうすっかりわかっていそうに思えるが,潜伏期を成り立たせている媒介者 (無症候性キャリア) については,何もわかっていない。
    寄生虫病の場合はだいぶわかってきているが,それはまだ目で追えるふうだからである。