Up 「アイヌ観光」─ 釧路の場合 作成: 2020-01-14
更新: 2020-01-14


      読売新聞 北海道版, 2020-01-14
    アイヌ文化 体験の旅
    釧路で5月から
    阿寒湖畔散策や木彫り
     アイヌ文化が色濃く残る釧路市阿寒湖温泉地区で、地元のアイヌの人たちがガイド役となって、自然や精神文化の魅力を伝えるツアー企画に乗り出す。阿寒湖畔の散策や木彫りの体験などを通してアイヌへの関心を高めてもらい、観光客の増加につなげたい考えだ。
    国交付金を活用
     ツアーは5月頃から始める予定。これまでも温泉街で民芸品を販売する「阿寒湖アイヌコタン」などを案内してきたが、昨年5月に施行されたアイヌ施策推進法に基づく国の交付金を活用して観光事業として定着させる
     ツアーの本格実施に向け、昨年12月には釧路市内外に住む外国人ら5人を招いてモニターツアーが行われた。温泉街の木彫り作家、滝口健吾さん(37)らが阿寒湖畔の森を散策するなどしたところ、「また参加したい」などと好評だった。
     モニターツアーでは、伝統楽器のムックリ (口琴) を全員で奏でたり、滝口さんがシラカバの樹皮を着火材にして火をおこし、「煙にはカムイ(神)の世界に通じる意味が込められている」と解説したりした。
     参加者は、雄阿寒岳を望みながらシカ肉を使った伝統料理を楽しんだほか、アイヌ文様の刺しゅう作りも体験した。韓国から釧路公立大 (釧路市) に留学中のハン・ヒグさん(24) は「あらゆる物に魂がこもっているというアイヌの考え方は素晴らしい」と感激していた。募集を見て参加したという帯広市の会社員ファンハッス・望里(みさと)さん(32) は「自然と共に生きる文化を感じた。北海道に住んでいても知らないことが多かった」と語った。
    ガイドの滝口さん (右) に教わりながらムックリを演奏する
    ツアーの参加者 (昨年12月21日、釧路市の阿寒湖畔で)
     釧路市はガイドツアーによって観光客数が増加するとみており、2023年度の阿寒湖温泉街の年間宿泊者数を、現在より約10万人多い70万人にすることを目指す
     ガイドは当面は5人で務め、今後は養成して増やす。ガイドの1人で一般社団法人・阿寒アイヌコンサルンの広野洋理事長(55) は「コタン(集落)の先輩から受け継いできた伝承や文化を伝えたい。多くの人に訪れてもらうことで温泉街が活性化してほしい」と期待した。


    これは,「アイヌ政策推進交付金」に釧路市が応募して, 『アイヌ政策推進交付金事業計画』(2019) に記した事業の一つの「アイヌ文化ガイド事業」である:
      『釧路市 令和元年度 アイヌ政策推進交付金事業計画』(2019) から
     「アイヌ文化ガイド事業」の箇所を引用
    4. 事業の概要
      ○事業実施主体
     釧路市 (未定)
    ○事業の実施場所
     阿寒湖アイヌコタンを中心とする阿寒湖温泉街
    ○事業の実施期間
     令和元年10月 〜 令和2年3月
    ○事業の内容と考え方
     「阿寒湖アイヌ文化ガイド」は、アイヌ民族がガイド役となり、阿寒湖のアイヌ文化を観光客に伝えるものであり、阿寒湖のアイヌ民族と観光客との交流の場となる。阿寒湖におけるアイヌ文化を観光客に実感・体感し、そして理解してもらうために、阿寒アイヌ工芸協同組合と阿寒観光協会まちづくり推進機構が共同で商品化に向けて、マニュアルづくりや人材育成を進めている。
     当該交付金事業においては、阿寒湖温泉の観光振興を図るため、ターゲットをアイヌ文化やアドベンチャーツーリズムに関心の高い個人旅行者とし、そのターゲット層を対象とした雑誌もしくはテレビとタイアップしたプロモーションとガイドコース整備を実施する。
     具体的には、①PR 素材の作成、②ガイド個人のパーソナルストーリー構築、③ガイド個人とガイド商品を紹介するweb の作成、④雑誌もしくはテレビでの情報発信を行い、あわせて、ガイド内容の理解を深めるための解説板をコース上に設置する。
    6 事業の成果目標等
     阿寒湖温泉延宿泊者数
     (最終目標) 令和5年度 70万人/年間
    9 経費の配分
      
    総事業費 負担区分
    国庫負担金 市町村負担額
    令和元 23,310,000 18,648,000 4,662,000
    令和2 35,035,000 28,028,000 7,007,000
    令和3 19,790,000 15,832,000 3,958,000
    令和4 20,890,000 16,712,000 4,178,000
    令和5 19,790,000 15,832,000 3,958,000
    全体 118,815,000 95,052,000 23,763,000

    なお,「アイヌ政策推進交付金事業計画」は「I. 文化振興事業, II. 地域・産業振興事業, III. コミュニティ活動支援事業」 のカテゴリーで構成されていて,「アイヌ文化ガイド事業」は「II. 地域・産業振興事業」の一項。
    そして釧路市が交付金を受ける事業全体の経費規模は,つぎのようになっている:
       
    総事業費 負担区分
    国庫負担金 市町村負担額
    令和元 164,514,000 131,611,000 32,903,000
    令和2 295,205,000 236,164,000 59,041,000
    令和3 186,591,000 149,272,000 37,319,000
    令和4 218,912,000 175,129,000 43,783,000
    令和5 361,377,000 289,101,000 72,276,000
    全体 1,226,599,000 981,277,000 245,322,000






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