Up 「反差別/反同化キャンペーン」を講ずる : 要旨 作成: 2017-01-27
更新: 2017-03-27


    アイヌ系統者は,「自分をアイヌ系統者として現す」について,つぎの二派に分かれる:
    1. アイヌ扱いされることは,「アイヌ特権」無要を込めて,不本意である。
      よって,自分をアイヌとして現すものは,無くさねばならない。
    2. アイヌ扱いされることは,「アイヌ特権」有要を込めて,本意である。
      よって,自分をアイヌとして現すものは,無くしてはならない。
    そして,後者のさらに一部に,"アイヌ民族" イデオロギーの者がある。

    "アイヌ民族" イデオロギーの者は,"アイヌ民族" を認めさせようとする。
    "アイヌ民族" を認めさせようとする行動は,いろいろある:
    • "差別" の存在を訴える
    • 同化を否定する
    • "アイヌモシリ" を題目にして「アイヌの土地を返せ」を唱える
    • ことばや表現を狩る
    • 敵を摘発し,弾劾にかける

    彼らには,やっつけたい者がいる。
    彼らは,その者をやっつけるために,その者を<悪>に仕立てる。
    そして,ひとに義憤を抱かせて,その者をやっつけるよう仕向ける。

    誰をやっつけたいのか。
    社会であったり,政治であったり,為政者であったり,特定の個人/団体であったり,である。


    彼らの<敵をやっつける>の思考回路は,一般的に述べると,つぎのようになる:
    1. 社会は,「抑圧者 対 被抑圧者」である。
    2. 抑圧者が解放される事変──広い意味で「革命」──を期す。
    3. 革命を実行する者は,被抑圧者とこれを指導する革命的インテリゲンチャである。
    4. いま取り組むことは,革命の引き金をつくることである。
    5. 革命の引き金の核心は,抑圧者に対する憤りである。
    6. 抑圧者に対する憤りを醸成する方法は,抑圧者の悪らつの物語を聴かせることである。
      この種の物語をたくさん揃え,ひとにたくさん聴かせることをしょう。

    この構えは,きまって確信犯的デマゴギーを現すことになる:
    1. 革命は絶対善であるから,抑圧者に対しひとを憤らせることができるなら,物語は嘘でも構わない。
      デマゴギーも,革命の立派な戦略である。
      抑圧者に対しひとを憤らせることができるデマゴギーをたくさん揃え,ひとにたくさん聴かせることをしよう。

    そして困ったことに,このタイプのデマゴギーはつねに成功を見る。
    ひとは,プロパガンダの内容の真偽を確かめようとは,しないからである。
    そこで,デマゴギーを用いる者は,ますます図に乗ってデマゴギーを用いるようになる。


    さらに困ったことに,このデマゴギーにいちばん引っかかるのが,実はアイヌ学者である。
    一般者はもともと「アイヌ」に無関心な者であるから,デマゴギー・プロパガンダは彼らのもとには届かない。
    これをキャッチするのは,アイヌ学者である。
    そして,他愛なくひっかかってしまう。

    どうしてこうなるかというと,ひとは,ロジックよりも,「正義」を採るのである。
    デマゴギーは,義憤に訴える物語である。
    ひとは,正義の味方でいたいから,義憤を表明する。