- ユーカラの伝承者。
金田一京助から「アイヌのホメロス」と評された。
大正2(1913)年,金田一のもとを訪れ,「虎杖丸の曲(クツネシリカ)」「蘆丸の曲」など14編2万行に上るユーカラを語った。
これによって初めてユーカラの全貌(ぜんぼう)が明らかになった。
これらは金田一『アイヌ叙事詩ユーカラの研究』に収録され,アイヌ文学研究の基礎となった。
- 出自
先祖代々ユーカラ伝承者を輩出した家系に生まれる。
紫雲古津(しうんこつ)コタンのコタンコロクル(首長)のウトムリウクの弟。
眼病を患い失明したが記憶力に優れ,遠くの国後や釧路も含めて,数十の家系とそこに伝わるウパシクマ(昔話)を暗記していた。
- 参考文献
- 金田一京助「盲詩人」(『金田一京助随筆選集』1巻)
- 金田一京助『北の人』(1942)
- 参考Webサイト・参考文献
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