Up 鍋沢ワカルパ 1863-1913 作成: 2016-11-12
更新: 2016-12-27



  • ユーカラの伝承者。
      金田一京助から「アイヌのホメロス」と評された。
      大正2(1913)年,金田一のもとを訪れ,「虎杖丸の曲(クツネシリカ)」「蘆丸の曲」など14編2万行に上るユーカラを語った。 これによって初めてユーカラの全貌(ぜんぼう)が明らかになった。
      これらは金田一『アイヌ叙事詩ユーカラの研究』に収録され,アイヌ文学研究の基礎となった。

  • 出自
      先祖代々ユーカラ伝承者を輩出した家系に生まれる。
      紫雲古津(しうんこつ)コタンのコタンコロクル(首長)のウトムリウクの弟。
      眼病を患い失明したが記憶力に優れ,遠くの国後や釧路も含めて,数十の家系とそこに伝わるウパシクマ(昔話)を暗記していた。

  • 参考文献
    • 金田一京助「盲詩人」(『金田一京助随筆選集』1巻)
    • 金田一京助『北の人』(1942)

  • 参考Webサイト・参考文献