Up 「抗体検査」とは 作成: 2020-05-04
更新: 2020-05-04


    (1)「抗体」
      Wikipedia「抗体」
    抗体 (こうたい、英: antibody) とは、リンパ球のうちB細胞の産生する糖タンパク分子で、特定のタンパク質などの分子(抗原)を認識して結合する働きをもつ。
    抗体は主に血液中や体液中に存在し、例えば、体内に侵入してきた細菌やウイルス、微生物に感染した細胞を抗原として認識して結合する。
    抗体が抗原へ結合すると、その抗原と抗体の複合体を白血球やマクロファージといった食細胞が認識・貪食して体内から除去するように働いたり、リンパ球などの免疫細胞が結合して免疫反応を引き起こしたりする。
    これらの働きを通じ、脊椎動物の感染防御機構において重要な役割を担っている (無脊椎動物は抗体を産生しない)。
    1種類のB細胞は1種類の抗体しか作れないうえ、1種類の抗体は1種類の抗原しか認識できないため、ヒト体内では数百万〜数億種類といった単位のB細胞がそれぞれ異なる抗体を作り出し、あらゆる抗原に対処しようとしている。
    「抗体」の名は、抗原に結合するという機能を重視した名称で、物質としては免疫グロブリン (immunoglobulin) と呼ばれ、「Ig (アイジー)」と略される。
    全ての抗体は免疫グロブリンであり、血漿中のγ(ガンマ)ーグロブリンにあたる。

      同上
    抗体は定常領域の構造の違いにより、いくつかのクラス(アイソタイプ)に分けられる。
    多くの哺乳類では、定常領域の構造の違いによりIgG、IgA、IgM、IgD、IgEの5種類のクラスの免疫グロブリンに分類される。‥‥
    IgG ‥‥ ヒト免疫グロブリンの70-75%を占め、血漿中に最も多い
    IgM ‥‥ 約10%‥‥
    IgA ‥‥10-15%
    IgD ‥‥ 1%以下
    IgE ‥‥ 0.001%以下と極微量しか存在しない単量体の抗体である。寄生虫に対する免疫反応に関与していると考えられるが、寄生虫の稀な先進国においては、特に気管支喘息やアレルギーに大きく関与している。


    (2)「抗体検査」
    抗体検査は,ヒト免疫グロブリン Ig に占める割合の多い IgG,IgM の検出ということになる。
    問題は,信頼性の高い──即ち,的中率の高い──検査を実現できるかどうかである。

      化学工業日報, 2020-04-24
    新型コロナ抗体検査の性能評価 厚労省が赤十字に依頼
     日本赤十字社は新型コロナウイルスの抗体検査キットの信頼性を評価する研究を実施すると発表した。感染の有無のみを調べるPCR検査と異なり、抗体検査はウイルスに過去に感染し治癒しているケースも把握できる。新型コロナは無症状感染者が多く発生しているとされる。感染者の正確な把握に加えて、免疫獲得者を特定できれば医療資源の有効活用、社会や経済を正常化するのに役立てられる。
     ただし、抗体検査キットは複数販売されているが、測定精度に課題があるとされる。このため厚労省は日本赤十字を通じてキットの性能を確かめる。新しい献血血液の一部を研究利用し、保管検体も使う。一方で今回はあくまでも抗体検査キットの評価研究としてのみ行い、検査結果は献血者に知らせないとしている。
     新型コロナの抗体を検出するキットはクラボウ、ヤマト科学、JSRグループの医学生物学研究所、極東製薬工業が中国や韓国、カナダの製品を販売しているほか、スイス・ロシュは日本で5月以降に薬事申請を行う計画。このほか、塩野義製薬も中国品の販売を計画し、シスメックスやデンカは自社開発を進めている。
     厚生労働省は赤十字社との評価研究とは別に、数千人を対象とした抗体検査を近く実施する方針も打ち出している。