Up 「薬」とは 作成: 2020-05-04
更新: 2020-05-04


    ウィルスに対する薬──抗ウィルス薬──とはどんなものか?
    ウィルスは宿主細胞の中で繁殖するが,インフルエンザウィルスだと,これは
      1. 侵入
      2. 脱殻
      3. 複製
      4. 遊離
    のように進行する。
    そこで,このどれかのフェーズを阻害するというのが,抗インフルエンザウィルス薬の考え方になる。
    実際,つぎの3タイプの薬が開発されている:
      1. 脱殻阻害:M2蛋白機能阻害薬
      2. 複製阻害:RNAポリメラーゼ阻害薬
      3. 遊離阻害:ノイラミニダーゼ阻害薬


    抗ウィルス薬の類は,もともと大きな効果を期待するものではない。
    抗インフルエンザウィルス薬でも,発症して間もない時に服用すれば症状が少し抑えられ,症状が出て2日も過ぎた頃の服用だと効果は無い,といった具合である。

    しかも,副作用の心配がある。
    薬は全身投与である。
    成分の化学物質は,感染細胞への選択性が低ければ,基本,全身にわたる。
    どこで何をしでかすかわかったものではない。
    「副作用」の言い方をしているが,作用の大きさということを考えれば,どこの箇所が主で副なのかわからないのである。