Up 時系列 : 要旨 作成: 2020-02-26
更新: 2020-02-26


    パンデミックに遭ったときに個人が努めるべきことは,進行していることを理解することである。
    思考停止して誰かが何かを指示してくれるのを待つ──これがいちばんダメである。

    なぜなら,事態は,<解決への一直線>のようには進行しないからである。
    いろいろな立場の者の思惑が,事態をめんどうにしていく。
    事態は,<無力だが立場上何かができるように振る舞わねばならない者>の試行錯誤として,進行する。
    パンデミックとは,こういうものである。


    パンデミックの兆しに対しては,ひとはこれを見ないようにする。
    見てしまったら,これに対策せねばならなくなる。
    これは困る。
    いまの生活/生業は,改められない。

    日本経済は,春節中国人訪日客 (近年は70万人を超える) が日本に落としていくマネーを,毎年あてにしている。
    よって,中国で新型コロナが発生・感染拡大しているという情報があり,また中国政府の発表があっても,中国人訪日客を受け入れないという選択肢は無い。

    そこで政府は,WHO の観測を都合よく引用して,中国人訪日客を受け入れられるようにする。
    ただし,対策している形はつくらねばならない。
    これを,「入国制限対象を武漢市/湖北省に限る」「健康状態の自己申告」「赤外線サーモグラフィでチェック」にした。
    こうして,中国人訪問客数が大きく落ち込むという事態は避けられた。


    コロナウィルスは,この数十万人の中国人訪日客に紛れて,日本の中に拡散する。
    こうして,ポツポツと国内感染者が出てくる。

    これに対する自治体のはじめのリアクションは,「風評被害」を心配するというものである。
    実際,観光地を抱える自治体が先ず考えることは,「自分のところはだいじょうぶ」をアピールすることである。

    「風評被害」に先ず頭がいくのは政府も同じで,クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」での集団感染者数が日本国の感染者数にカウントされないことを,WHO に求める。

    「観光立国」の自治体版よろしく観光を生命線のように思い定めている自治体の場合は,感染者情報の隠蔽をするようなことになる。
    感染経路を発表すれば観光業がもろに打撃を受けることになるが,これに頭がいくわけである。


    しかし,感染拡大は深刻化していく。
    こうなると,もう小細工する意味がなくなる。
    対策スタイルは,経済優先から 180度ひっくり返って,感染抑止優先になる。
    即ち,「感染を拡げない」を競い合う形勢になる。
    それは,何かにつけて「閉じ籠もり」を要請・指示するというものである。

    このステージは,「運を天にまかせる」ステージである。
    頼むものは唯一つ,体の免疫力である。