Up 「コロナ失業」 作成: 2020-06-01
更新: 2020-06-01


    「自粛」は,失業を生む。
    そこで,「自粛」を取って「コロナ失業」に目をつぶるか,「生活維持」を取って「コロナ死亡」に目をつぶるかの選択になる。

    3月まで,政府は後者を選択した。
    新型コロナはインフルエンザ並みであることがこの頃には既にわかっていたので,「インフルエンザで自粛していないなら,新型コロナも同様」となるわけだ。
    しかし,あちこちから出てくる「自粛だ!」の声が強さを増してくると,これまでとってきた構えに不安を感じてくる。
    そして「自粛」発令となる。
    「開戦」というわけである。

    こうして世の中は,「兵隊さんよありがとう」と「お先真っ暗」。
    戦争はいつも「馬鹿な戦争」である。
    そして,「始めた戦争は終われない」である。


      読売新聞, 2020-05-31
    「所持金1000円」「求人ない」
    コロナ失業深刻
     政府による緊急事態宣言が発令された4月、生活保護を申請する人が各地で急増していたことが明らかになった。 外出自粛や休業で経済活動が停滞し、生活苦に陥る人が相次いでいる現状が浮かび上がった。 宣言は解除されたが、経済の復調には時聞がかかるとみられ、今後さらに申請者が増える可能性もある。
    生活保護 急増
    ■イベント激減
    「仕事も住む場所もなく、不安だった。生活保護を受けられて安心した」。 東京都内の警備会社で働いていたもののイベントの中止が相次ぎ、困窮していた男性(49)は、胸をなで下ろした。
     男性は、新型コロナウイルスの影響で警備の仕事が激減。 別の仕事を探そうと3月末に会社を辞めた。 ネットカフェやカプセルホテルを渡り歩きながら職探しをしていたが、4月に緊急事態宣言が発令され、転職先として期待していた企業の面接も中止に。 所持金も徐々に底をっき始めた。
     東京都豊島区内の公園で行むれた民間団体の相談会に参加したのを機に、区の福祉窓口に生活保護を申請した。 現在は都の支援事業に頼ってビジネスホテルで暮らし、来月にはアパートに移る予定だが、仕事のめどはたっていない。
     男性は「他にも多くの失業者がいる今、仕事の奪い合いになるかもしれない」と不安を口にする。
     生活困窮の相談を受け付けるNPO法人「POSSE(ポツセ)」(東京)など18団体が5月に行った電話相談では、相談者99人の2割が「所持金は1000円以下」と答えた。 20〜30歳代の若い世代からの相談が目立つという。
     職業訓練校をやめて4月から働こうと考えていた都内の男性(28)は、緊急事態宣言の影響もあって仕事が見つけられず、ネットカフェで寝泊まりを続けた。 今月、生活保護の受給が決まったが、「こんなに求人がなくなるとは思わなかった」と肩を溶とす。
    ■観光地の打撃
     京都市では、4月の申請件数が388件と、前年比で1.4倍に増加。 市観光協会が市内のホテル59施設を対象に行った調査では、3月の外国人宿泊客数が前年比で89%減少したといい、タクシー運転手や宿泊施設の清掃員、飲食店経営者らの申請が相次ぐ。 「解雇された」「月収が半減した」と、窮状を訴える声が後を絶たないという。
     仙台市でも、4月の申請は前年比1.4倍の193件に増えた。 相談は826件で、前年の2倍以上となっている。 市によると、2011年の東日本大震災後も、収入減などで生活保護の相談に来る人はいたが、当時は全国から多くの義援金が寄せられた。 同市宮城野区保護課の担当者は「今回は収入の補填が少なく、申請や相談はさらに増えそうだ」と諮る。
    ■「第2波」も
     厚生労働省によると、収入減で家賃を支払えなくなった人に一定期間、家賃相当額を支給する「住居確保給付金」の申請は、4月に8700件に上る。 こうした公的支援に頼って生活を維持する「生活保護予備軍」は多いとみられる。
     貧困問題に詳しい明治大の岡部卓専任教授は「生活保護申請の4月の急増は『第1波』で、今後貯金を取り崩して生活する人が仕事を得られず、夏に申請の『第2波』が来る可能性がある。生活保護や給付金の相談を1か所で受け付けるワンストップ窓口を市区町村に設け、国や都道府県が財政支援や職員派遣をする仕組みが必要だ」と提言している。