Up 比がわからない者たちの「第○波」狂乱 作成: 2021--04-01
更新: 2021--04-01


    感染症の感染は,確率事象である。
    陽性検査された者の一定割合は,陽性を現す。
    よって,検査数を増やせば,陽性者数が増える。
    逆に,陽性者数が増えているときは,検査数が増えているときである。

    いま,「新規陽性者」が,東京より大阪の方が多くなっている。
    それは,東京より大阪の方が,検査数が格段に多くなっているからである:
大阪市・大阪府
(「新型コロナウイルス感染症 発生状況」(PDF) より)


東京都
(東京都「報告日別による陽性者数の推移」より)

(2つのグラフは,スケールを一致させている)


    「陽性者数」には,「検査数」という分母がある。
    しかしひとは,「分母」の考えをもたない。

    この度の大阪府知事・兵庫県知事,政府,そしてマスコミは,大衆の無知のおかげで立場を保っている(
    てい
    )
    であるが,実際のところは彼らも「比」の考えをもたない者の類であるように見える。
    実際,上のグラフは,日本人の少なく見積もっても1% (100万人) は,いま検査したら陽性であることを示唆している。


    「比」の考えは,学校数学で教えられることになっている。
    その単元は, 「分数」である。
    しかし,指導的立場にある者が,そもそもこれを知らない。

    彼らは,分数の分母は「等分」だと思っている。
    例えば「2/3」は,「3つに分けた2つ分」がこれの意味だと思っている。
    学校では,教員が「3つに分けた2つ分」の文言を生徒に刷り込んでいる (洗脳している)。
    また彼らは,分数は──小数とともに──「はしたの量の表現」だと思っている。
    かくして, 「小学算数に分数は要らない,小数でよい」と言う者も出てくる始末である。

    数を「比」であると理解していないから,「新規感染者数599人」を聞かされて驚く。
    かつて文化人類学のテクストには,数詞を「1, 2, 3, たくさん」程度しか持たない「未開社会」の報告がよく載っていた。 「599人」を聞かされて「わぁ, たくさん!」と驚くいまの日本は,この未開社会と同じである。
    そして学校が「1, 2, 3, たくさん」を教えているわけなので,救われようが無いわけである。


      読売新聞, 2021-04-01
    コロナ 大阪 まん延防止措置
    市内限定 時短を強化
    政府きょう決定
     政府は31日、新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言に準じた対策を可能とする「まん延防止等重点措置」について、感染が拡大している大阪府からの要請を受けて適用する方針を固めた。 4月1日に正式決定する。 大阪府は、適用の対象地域を大阪市内に限り、対象期間を同5日から3週間程度とする方向で調整している。
    飲食営業 午後8時まで
     重点措置は、新型コロナ対策の改正特別措置法で新設されたもので、適用されれば初の事例となる。
     大阪府は3月31日、対策本部会議を開いた上で、重点措置を適用するよう政府に要請した。 重点措置の対象区域となる大阪市では、飲食店に対し午後8時まで (現在は午後9時) の営業時間短縮を要請する。 マスクをしていない客の入店を拒否したり退店さぜたりすることや、感染防止用のアクリル板設置も求める予定で、府が独自に推奨してきた「マスク会食」の徹底も呼びがける方針だ。 吉村洋文知事は記者会毘で「医療崩壊の危機になる前の措置として、集中的な対策を大阪市内でとる必要がある」と訴えた。
     これを受け、菅首相は31日夜、田村厚生労働相や西村経済再生相ら関係閣僚と適用決定に向けて詰めの協議を行った。 首相は協議後、首相官邸で記者団に「大阪を中心に感染拡大していたので政府としては警戒を持って対応してきた。正式に大阪から(適用の)要請が来たので、連携しながら対応していきたい」と語った。
     政府は4月1日、大阪への重点措置の適用について専門家の意見を聞き、政府対策本部を開いて適用を決定する予定だ。 衆参両院の議院運営委員会への報告も行う。
     都道府県全体が対象地域となる緊急事態宣言と異なり、重点措置は市町村や一部地捕に限った対策を打つことができる。 緊急事態宣言に至る前段階の措置として、知事は飲食店などに対して営業時間短縮の命令をすることが可能となり、命令に従わなかった場合は20万円以下の過料を科す。
     大阪府では3月31日、緊急事態宣言解除後で最多となる599人の新規感染者を確認。 宣言の発令に至った1月上旬に匹敵する人数となっている。
    「大阪再拡大」厚労省助言機関
     新型コロナウイルスの感染対策を検討する厚生労働省の助言機関は31日、大阪府の感染状視について「再拡大が起きている」との見解をまとめた。 2月末の緊急事態宣言の解除後、夜間の人出が増えた影響で、3月中旬から感染者の増加傾向が強まり、特に20〜30歳代の割合が増えているとした
     厚労省によると、大阪府の直近1週間の新規感染者数は人口10万人あたり22人(29日時点)で、最も探刻な「ステージ4」(25人) に迫っている。 助言機関は、関西では感染力が強いとされる変異ウイルスの報告が増加、今後も拡大が予想されると指摘した。 21日に宣言を解除した東京でも、若年層の感染者の割合が高くなっており、再拡大が懸念されるとした。
    兵庫知事も要請を検討
     兵庫県の井戸敏三知事は31日、「まん延防止等重点措置」の適用を政府に要請する方向で検討していることを明らかにした。 早ければ4月1日に県の対策本部会議を開き、決定する。