Up 「感染急拡大」の正体 作成: 2021-08-07
更新: 2021-08-07


    「専門家」・マスコミは,いま「感染急拡大」を唱えているところである。
    この場合,彼らはつぎの<陽性検査をして陽性になった者の数>の推移グラフを用いる:
NHK「日本国内の感染者数 (NHKまとめ)」より

    ところが,「1日あたり死亡数」の推移 (10日おき) は,つぎの通り(註)

    このグラフが示すように,いまの局面は「感染急拡大」ではない。
    実際,いま頃になって初めて感染する者などいない。 ──ひとのほとんどが既に感染を経過している。

    では,陽性反応者検出数の急増は,何に因るのか?
    潜在する<検査をしたら陽性者になる者>を現す作業が変化していることに因る。
    変化の内容は,「被検査者年齢構成の若年齢化」と「検査数の増加」である。


    被検査者年齢構成の若年齢化
    「被検査者の年齢構成」は,厚労省「新型コロナウイルス感染症の国内発生動向 (8月4日)」の中のつぎの「年齢階級別新規陽性者数の構成割合の推移」に示される年齢構成とほぼ同じと見てよい:
    若年層は,生理の特徴および生活形態により,陽性反応を現す率が高くなる。
    よって,被検査者の年齢構成が上のように推移することは,陽性者検出数が増えることなのである。


    検査数の増加
    検査件数はつぎのように推移している (いまは, ひと月前の倍以上):
NHK「PCR検査 全国の実施件数」より

    さて,感染はほぼすべての者が既に経過している。
    そして彼らの一定割合が,陽性反応を現す者である。
    陽性反応者検出数のグラフと検査件数のグラフを比較すると,いまは「15万件の検査で1万5千人が陽性反応を現す」となっている。
    被検査者の年齢構成がつぎの場合,10%が陽性を現すというわけである。

    この割合から,逆に潜在する陽性者の数を見積もることができる。
    実施されている検査の被検査者は無作為抽出された者ではないので,無作為抽出の場合は10%より少なく見積もることになる。
    仮に1%と見積もると,つねに100万人の陽性者が潜在していることになる。

    こうして,検査数を増やせば増やすだけ陽性者検出数が増える,となるわけである。



死亡数 死亡数/日
2020 7 1 9741
11 9821
21 9882
8 1 10114
11 105210
21 115513
9 1 129612
11 14129
21 15007
10 1 15716
11 16275
21 16798
11 1 17668
11 184112
21 196318
12 1 213936
11 250240
21 290051
2021 1 1 346058
11 404470
21 474389
2 1 572296
11 667874
21 741759
3 1 788752
11 840241
21 881232
4 1 916222
11 938233
21 971052
5 1 1022971
11 10941111
21 1204691
6 1 1304886
11 1390752
21 1442336
7 1 1478117
11 1494813
21 1507910
8 1 1519211
7 15255