Up 「検査を減らせば感染者が減る」のアタリマエ 作成: 2021-10-10
更新: 2021-10-10


    緊急事態宣言は,「感染者」の急激な減少により,終了となった。
    「感染者」はどうして急激な減少となったのか?

    理由は,読売新聞がつぎの記事で明かしている通りである:
      読売新聞, 2021-10-08


    この度の「感染者」の急激な減少は,各自治体がつぎのように取り組んだことの成果である。

      日経新聞, 2021-08-15, 23:13
    東京都、濃厚接触者調査の縮小通知
     保健所の負担を軽減
    東京都は15日、新型コロナウイルスの感染急拡大に伴う保健所業務の逼迫を受け、濃厚接触者や感染経路を詳しく調べる「積極的疫学調査」の規模を縮小する方針を都内の各保健所に通知したと明らかにした。10日付。重症化リスクの高い人が多い医療機関や高齢者施設での事例の調査を優先させ、保健所の負担を軽減する狙い。調査縮小の通知は1月以来2度目。
     ‥‥
    都はコロナ感染「第3波」の影響で、新規感染者が急増していた今年1月にも、臨時的措置として調査縮小を指示。医療機関や高齢者施設の調査を優先させ、飲食店や職場の感染事例は詳しく調べないこととした。都はその後、感染者数が減少したとして2月下旬に縮小態勢を解除していた。
    埼玉県も今月6日から、保健所業務の逼迫を理由に積極的疫学調査の範囲を縮小している。

      読売新聞, 2021-08-21
    保健所「苦渋の選択」、濃厚接触者などの調査縮小へ
    …「追いつかないのが現状」
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     埼玉県内で初めて1日当たりの新規感染者が2000人を超えた19日。県春日部保健所(春日部市)の一室では、約50人の職員がひっきりなしにかかってくる電話などの対応に追われていた。‥‥‥
     管内の1日当たりの新規感染者は、今春の「第4波」は10人程度だったが、「第5波」の現在は80人ほどに増えた。8月に入ってからは、受け入れ先の病院が見つからず、やむなく自宅療養となる感染者が後を絶たない。保健所が健康観察を担う自宅やホテル療養者らも、これまでより大幅に増えて約600人に上る。
     こうした状況は他の保健所も同じで、県は6日、濃厚接触者や感染経路を調べる「積極的疫学調査」の縮小に踏み切った。これまでは職場の関係者や知人らも調べていたが、現在は家族や、高齢者施設などの関係者らリスクの高いところに絞っている。
     田中所長は「疫学調査は感染拡大を食い止める意義があるのでしっかりやりたいが、追いつかないのが現状。苦渋の選択です」と話した。
     調査縮小の動きは他の自治体でも相次いでいる。
     東京都では、冬の第3波に続いて、10日付で各保健所に通知を出し、クラスターが発生しやすい施設などでの調査を優先させる方針に切り替えた。神戸市や那覇市でも、勤務先などの調査は行わず、対象範囲を感染者本人や家族らにとどめている。
     大阪市保健所も、6日から濃厚接触者の追跡調査の範囲を縮小。通常時は2週間前に遡って対象者を聞き取っているところを「発症2日前」などに絞って実施している。市は「人材は無尽蔵にあるわけではない」とし、感染者が増え続ければ、濃厚接触者の調査自体を取りやめ、感染者の健康確認を優先する方針だ。

<検査減らし>の進捗
NHK「新型コロナ データ一覧」から

    そう,「感染者」を減らしたければ検査を減らせばよい。
    アタリマエである。
    最初からわかっていたことである。

    しかし,自治体 (の長) が愚かでどうしようもなかった。
    そしてようやく,自治体にも「感染拡大」のカラクリがわかるようになってきたというわけである。
    まずはメデタシと言うべきか。