Up 「ウィズ・コロナ」は,日本人の(しょう)に合っている 作成: 2022-06-06
更新: 2022-06-06


    日本インフォメーション(株)「マスク生活が長期化した今を読み解く──マスク着用の意識・行動調査」(2022-02-17) が,つぎの結果になった:
    • 今後のマスク使用意向 (コロナ収束後)


    • 今後のマスク使用意向の理由
    (「使用したい」と回答した者ベース, %)
    抗菌・抗ウィルスになる 41.7
    メイクをしていなくても良い 23.4
    口臭が隠せる 15.8
    髯を剃っていなくても良い 11.9
    顔のたるみを隠せる 11.7
    シミ・そばかすを隠せる 10.9
    ほうれい線を隠せる 10.8
    歯の汚れ,矯正などが隠せる 10.2
    日焼け止めになる 10.0
    小顔に見える 9.6
    肌荒れを隠せる 9.1
    可愛い,綺麗,かっこよく見える 7.4
    若く見られる 6.6
    マスクのおしゃれを楽しめる 5.8
    クマを隠せる 2.1
    その他 4.7
    特になし 14.5


    そしてこの度,読売新聞が同様の世論調査をした。
    結果は,日本インフォメーションの調査結果を裏付けるものになった:
      読売新聞, 2022-06-06
    マスク「今後も着用」41%
    「着けたくない」9%
     読売新聞社の全国世論調査で、新型コロナウイルス対策のマスクを今後どうしたいと思うかを尋ねると、「できるだけ着けたい」が41%を占めた。 「必要なときだけ着けたい」は49%で、「できるだけ着けたくない」は9%だった。

     政府は5月、屋内でも人と2メートル以上離れていてほとんど会話しない場合などはマスクを不要とする見解を発表したが、場面にかかわらず「マスクを外したくない人」が多数いることがわかった。

     特に女性は「できるだけ着けたい」50%が「必要なときだけ」45%を上回り、男性の「できるだけ着けたい」32%、「必要なときだけ」55%と比べて着用を続けたい人が多かった。

    コロナ禍の長期化でマスク着用が日常的になり、感染防止目的だけでなく、素顔を見せることへの抵抗感やメイクをしなくてもいいという気楽さを感じる人が増えているとみられる。



    新型コロナ感染は,無くなることはない。
    無くなることはないから,いまマスク着用を要求しているところは,これからもマスク着用を要求することになる。
    失敗して糾弾されるのは,嫌だからである。(保身!)

    よって,「必要なときだけ着けたい」49% は「今後も着用」41% と同じことになる。
    ということは,日本人の 90%がマスク着用を日常とする者になる,ということである。
    スゴイ!


    どうしてこういうことなるのか?

    日本人にとって<ひとのいるところに出る>は,<周りとの同調を自らに強いる>である。
    周りと同調しようとする者は,自分をいつも他と比較する者になる。
    そして自分をいつも他と比較する者は,自分の中に<引け目を感じる部分>を絶えず探す者になる。
    こうして日本人は,同調意識とそれに劣等感が重なり,ひとのいるところに自分を曝して出るということができない。
    できることなら引き籠もっていたいし,ひとのいるところに出るときは自分を曝さずに済ませたい。

    というわけで,日本人にとって「リモート&マスク」の「ウィズ・コロナ」は,むしろ心地よい生活環境なのである。
    実際,「リモート&マスク」に慣れた者は,これから抜けられなくなる。
    その者にとって世界は,ヒリヒリ痛く堪えられないものに変わっているからである。


    「ウィズ・コロナ」は,実は日本人の(しょう)に合っている。
    「コロナ禍」は社会・経済のことであって,個人のことではないのである。

    植物には,陽性植物と陰性植物がある。
    バクテリアには,好気性バクテリアと嫌気性バクテリアがある。
    日本人を観察していると,「国民性」という文化にもこれと似た違いがあることを,はっきり見て取れるというわけである。