Up 前のめり型自治体首長 作成: 2020-07-05
更新: 2020-07-05


    自治体首長には,<若い>と<年寄り>の二タイプがある。
    <若い>は,英雄主義の前のめり型である。
    <年寄り>は,免責主義の追随型である。

    目の前に餌を垂らされると,前のめり型はこれに飛びつく。
    追随型は,周りの者はどうするかな?と見渡し,みなが飛びつくようだったら自分も飛びつくことにする。

    前のめり型は,<先覚>を大事とする。
    追随型は,突出して怪我をしないよう,「みながやったことだ」のアリバイを確保することを大事とする。


    「新型コロナ」で,「専門家」が「対策しないとたいへんなことになる」を言う。
    これを言わせているものは,英雄主義である。
    いま本当にこれがわかっており,そしてこれを言えるのは,自分だけ」の思いがあるわけである。

    英雄主義を受け取る資質は,これまた英雄主義である。
    英雄主義「専門家」は英雄主義首長の臭いを嗅ぎつけ,説得にかかる。
    英雄主義首長は,前のめりでいるところに「対策しないとたいへんなことになる」を示されるので,これに飛びつく。
    これが,厚労省クラスター対策班員の「専門家」と北海道知事の間で起こった。


    「戦争=馬鹿な戦争=終わらない/終われない戦争」の端緒は,だいたいこんなものである。
    火事は点火から起こる。
    全体からジワジワ火が生じるわけではない。

    火は,前のめり型首長に燃え移る。
    そして,追随型首長がこの輪に入ってくる。

    前のめり型首長が,政府に「緊急事態宣言」を迫る。
    これまで「新型コロナはインフルエンザ並み」で対応してきた政府も,自信が無くなってきて,これに応じてしまう。


      備考 :「地方自治」論