Up 終われない戦争・終わらない戦争 : 要旨 作成: 2020-04-24
更新: 2020-04-24


    新型ウィルスの感染症が発生すると,危険度の同定は後回しにして,ロックアウトの類を先ず対策することになる。
    手遅れになったときの大変を見込むためである。

    しかし,このときひとは,決まってパニック状態になる。
    ウィルスについて何も知らないからである。
    そして,「全員自粛」に自分たちを追い込んでいく。

    ここに,ここまで感染の危険を声高に唱えてきた者は,「自粛」による良識崩壊・生活崩壊・経済崩壊・財政崩壊の責任を負う格好になる。
    こうして,引っ込みのつかない者になる。
    彼らは,「新型」が極めて恐ろしいものであってくれないと困る者になる。

    一般に戦争は,《ひとを戦争に導いた者たちは,戦争被害の拡大によりますます引っ込みがつかなくなる》のダイナミクスにより,<終われない戦争>になる。

     註: いま<「新型」が極めて恐ろしいものであってくれないと困る者>になっているのが,「専門家」,前のめりの自治体首長,そして NHK ニュースである。
    政府の方は,こうなるのをどうにか免れている。
    「専門家」の言を受けた,前のめりの自治体首長の要求に折れた,野党・公明党の要求に折れた,の(てい)──<不本意>の(てい)──をつくっている。


    現前の「戦争」は,<終われない戦争>であるだけではない。
    実際,<終わらない戦争>でもある。

    これまでのインフルエンザでも,「罹患者数 1000万」を計上している (平成30年度)。
    「新型コロナ」は,いま罹患者数が1万に達したところだ (厚労省「新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について (令和2年4月23日版)」)。
    1000万は,これの1000倍である。
    また,インフルエンザは「死亡者数 3323」で,「新型コロナ」はいま 287人になったところだ。
    「新型コロナ」がこれまでのインフルエンザ並みだとしても,「収束」の数値が出てくるのはまだまだ先ということになる。


    「新型コロナ」でひとが無用にパニックになっているのは,これまでのインフルエンザのデータを知らないからである。
    知らないのは,知らされないからである。
    知らされないのは,知られるのは具合の悪いことだからである。
    誰にとって具合が悪いのか。
    戦争指導グループ──引っ込みのつかない者たち──にとってである。