Up 「馬鹿な戦争」は「馬鹿が終わらせない戦争」 作成: 2020-07-15
更新: 2020-07-16


      読売新聞 オンライン, 2020-07-15
    東京都、最も深刻な「感染が拡大している」に引き上げ
     東京都内で新型コロナウイルスの感染が拡大していることを受け、都は15日午後、専門家らを交えたモニタリング(監視)会議を開いた。警戒レベルを4段階で評価している感染状況について、これまでの「感染が拡大しつつある」から、最も深刻な「感染が拡大している」に引き上げた。  
     前回の会議が開催された9日以降、都内の1日当たりの感染者は6日連続で100人を超えている。10日には過去最多の234人に上り、14日までの週平均の新規感染者は 173.7 人。緊急事態宣言下の最大値だった4月14日時点の 167.0 人を上回っている。感染経路不明者も大きく増えている。  
     一方、現時点では重症患者の増加傾向が見られないことなどから、医療提供体制は2番目に深刻な「体制強化が必要」を維持。小池百合子知事は15日午前、報道陣に「感染状況は拡大しており、厳しい状況にある」との認識を示した。

    「馬鹿な戦争」は,こんな具合にして,「終わらない戦争」である。


    「馬鹿な戦争」は,「馬鹿が終わらせない戦争」である。
    このことは,はっきりさせておかねばならない。
    ひとは,簡単に馬鹿になるものなのである。

    ひとは,つぎの<馬鹿>のどれかにあたる:
    1.  感染者を掘り出して, 「感染拡大」を唱える
    2.  感染者を掘り出して「感染拡大」を唱えるインチキに,反論しない
    3. 「感染拡大」を真に受ける
    4. 「自粛」命令に対して,「わたしの生活をどうしてくれる」を返せない
    5.  PCR検査が何かの解決になると思っている

    ちなみに政府は,b タイプの<馬鹿>である。
    かくして,感染者を掘り出して「感染拡大」を唱えるインチキが,まかり通る


    感染者を掘り出して「感染拡大」を唱える──これが詐欺であることをこれまで何回も述べてきたが,また繰り返す。
    感染者は,掘り出せば掘り出すだけ,出てくる。
    PCR検査を拡大すれば,簡単に千の単位,万の単位の人数を出せる。
    感染者は無症状・軽症で潜在しており,見えてこないだけだからである。

      万の数字には,ひとは世界の終わりのように恐怖するだろうが,万は億の1万分の1である。
      国民1万人に1人の割合で感染者がいることは,ふつうである。
      インフルエンザだと,1シーズンに国民10人に1人以上が罹患者として診断を受けている──したがって,感染者だと国民の数人に1人,あるいはもしかして二三人に1人,ということになる。

    感染者は,掘り出せば掘り出すだけ,出てくる
    感染者を掘り出して「感染拡大」を唱えれば,ずっと「自粛」で行かねばならなくなる。
    「終わらない戦争」というわけである。


    東京都がいま<いい気>になって警戒最高レベルを言い出しているのは,PCR検査を拡げて千の単位,万の単位の感染者数を出したときどうなるかを,ぜんぜん考えていないからである。
    国 (菅官房長官) をぎゃふんと言わせたい一念の個人パフォーマンスである。
    ひとは,これまで十や百の単位の数字にビビって「緊急事態」を当然としてきた。
    それが今度千や万の単位の数字になったら,「ウルトラ緊急事態」にしなければ理屈が立たない。
    そのとき,日本の経済は完全に崩壊である。

    実際のところ,日本の経済はかなり崩壊が進んでいる。
    経済は崩壊が始まると,崩壊の方に正のフィードバックがかかって,崩壊が進むのである。
    この勢いは,「修復」を上回るものになる。
    ひとが自分の生業についてまだ呑気ことを言っているのは,つぎの理由による:
    • 手当が受けられている (手当に騙されている)
    • 国の財政事情を知らない
    • NHK が,呑気ことを言っている者だけを拾ってニュースに流す


    「新型コロナ」は,「馬鹿な戦争をやったもんだ」がくりかえされるしくみを,よく見せてくれる。
    この度は,「馬鹿な戦争」の配役を揃えて見せてくれた。
    詭謀が自己表現のルサンチマンと,ポピュリスト政府と,利権と,主戦論のマスコミと,そして自分でものを考えない大衆である。