Up 「感染経路・クラスター」 作成: 2020-07-05
更新: 2020-07-05


    「新型コロナ対策」を言い出す者は,新型コロナを対策できると思う者である。
    行うことは,「感染を封じる」である。
    その方法は,「感染者を隔離する」である。
    これには,「感染者を特定する」が先立つ。
    そしてつぎが,特定の方法である:
      感染者の感染経路を溯行して,感染源を特定する。
      感染源から人の移動を追跡し,その経路での接触者を特定し,それぞれを隔離措置を以て監視下におく。
    これをできると思うことが,新型コロナを対策できると思うことである。


    さて,これは到底できることではない。
    実際,「新型コロナ対策」はここまで,自粛指令だけである。

    しかし「対策」を言ってしまったので,これをやらねばならない。
    自分のやれるところを見つけて,ちまちまやる。
    その作業値が,「本日新しく確認された感染者の数:○人」である。
    これは,感染者の実数や,感染者数の動向を示すものではまったくない。
    何の意味もない作業値である。

    ところが行政は,たちの悪いことに,「本日新しく確認された感染者の数:○人」を自粛指令の根拠に用いるのである。
    これは,ひとを<数十の数にびくびくし百を超えた数にすっかり恐怖する者>にする。
    洗脳になっているわけである。

      インフルエンザでは,年間の死亡者が3千人級,罹患者が1千万人を超える。──感染者数は1千万人以上ということ。
      新型コロナは,7月4日時点で,死亡者数が 977,「本日新しく確認された感染者の数:○人」を累積した「感染者数」が 19597。──この「感染者数」を1000倍して,インフルエンザ並みとなる。
      「数十の数にびくびくし百を超えた数にすっかり恐怖する」は,洗脳によるものである。


    「本日新しく確認された感染者の数:○人」の担当者は,○が大きいほど仕事をしたふうになる。
    釣果を上げたければ,穴場を狙う。
    この担当者は,いったん見つけた「クラスター」を穴場にして数字をかせぐことになる。
    いまなら,新宿・池袋の「夜の街」である。
    無症状の「20〜30歳代の若年層」を釣り上げて,釣果にする:
      読売新聞, 2020-07-07
    都内 新規感染131人
    知事「他県へ移動 遠慮を」
     東京都は4日、都内で新型コロナウイルスの感染者が新たに131人確認されたと発表した。 1日あたりの感染者が100人を超えるのは3日連続で、緊急事態宣言解除後の最多を更新した。 小池百合子知事は都民らに「不要不急の他県への移動は遠慮いただきたい」と呼びかけた。
     新規感染者が3日連続で100人を超えたのは、緊急事態宣言下の 4月23〜25日以来となる。 都などによると、131人のうち、20〜30歳代の若年層は98人で全体の4分の3を占めた。 接待を伴う飲食店の従業員や客ら「夜の街」に関連する感染者は62人だった。 このうち繁華街での感染が拡大している新宿区が52人だった。 ホストクラブなどでの集団検査により判明した25人も含まれている。
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