Up 課税の今日の意味 作成: 2020-04-28
更新: 2020-04-28


    税収は,平成30 (2018)年度で 57.7 兆円。
    このうち
        所得税 19.9 兆円
        消費税 17.7 兆円
        法人税 12.3 兆円
        ──以上の計:49.9 兆円
    これに対し 2018度の歳出は,97.5 兆円。


    財政がこの調子でやってきたことによる国の債務状況は:
    (画像クリックで拡大表示)

    (財務省「わが国財政の現状等について」, 2019)

    • 債務残高 (対GDP比) の国際比較
    1位   日本   236%
    2位 ギリシャ 184%
    ‥‥‥
    6位 イタリア 132%
    ‥‥‥
    13位 米国 106%
    ‥‥‥
    21位 フランス 97%
    ‥‥‥
    25位 カナダ 91%
    26位 英国 88%
    ‥‥‥
    54位 ドイツ 68%
    (財務省「わが国財政の現状等について」, 2019)


    このくらいの数値になると,税収に「支出を賄う」の意味はもはや無くなる。

    では,課税を無くしてしまうとどうなるか。
    赤字財政は,赤字分だけ民間に流れる金の量を増やしている。
    課税が無いと,金の増加速度が高まる。

    翻って,課税の意味は,たかだか「民間に流れる金を一部回収して,金の増加速度を少しでも抑える」になる。
    金の増加速度を抑えるのは,抑えないとハイパーインフレを招くからである。
    こうして,「ハイパーインフレを避けるために課税する」という (変な) 話になってくる。