Up はじめに 作成: 2020-04-19
更新: 2020-04-19


    この論考は,『大災害生態学』「パンデミック」の一項として始めたものである。
    そのうちだんだん大部になってきて,扱いに不便が生じるようになった。
    そこで独立した論考として構成し,いまの形になっている。

    論考の立場は,「生態学」である。
    この立場から現前の「新型コロナ」現象を観ずると,これは「パニック」ということになる。

    「パニック」とは,ひとが思考停止状態に陥り,支離滅裂な行動をしてしまう現象である。
    思考停止が思考を駆逐する。
    狂気が良識を駆逐する。
    これがパニックである。

    「新型コロナ」は,「専門家」と自治体・国の首長がパニック煽動の主役に就いているところが特徴である。
    彼らは,状況を「戦争」に見立てる。
    そして,ひとに「欲しがりません勝つまでは」の「自粛」を指示する。

    ひとはウィルスの知識が無いので,彼らの指示をそっくり信じる。
    いつの時代もそうであるが,マスコミは「戦争」を煽動する役に就く。
    NHKニュースは,朝鮮中央テレビのニュースになる。

    国民は,全体主義に洗脳されていく。
    自分たちの中で「欲しがりません勝つまでは」を競い合うようになる。
    「非国民」摘出に血道を上げるようになる。

    こうして,「新型コロナ」では,プチ「戦時体制」体験ができる。
    戦争は行くところまで行って終わるというものである。
    ここは,この新体験をありがたいと思って,勉強を決め込むところである。

    ただしこの勉強は,いそがしくなりそうである。
    この後には,「焼け跡」体験が待っている。
    そして,つぎの観察が控えている:
     《 「知識人」は,自分は渦中でどうだったかを棚上げにして,
     どんな「馬鹿な戦争をやったもんだ」論をつくるか》