Up 共同体圧力 作成: 2021-06-07
更新: 2021-06-07


    ひとは,タテマエとホンネに分裂している。
    タテマエで,ひとは正義の者になる。
    ホンネで,ひとは正義に欺瞞を見る者になる。

    共同体は,共同体の正義を員に強いる。
    圧力の強い共同体──村落共同体や企業──に棲む者は,共同体の正義に逆らえない。正義の者になるしかない。

    共同体は,国の正義に逆らえない。
    国から生かされる存在に自分をつくってきているからである。
    国の正義は共同体の正義になり,共同体はこの正義を員に強いる。

    これが,国から大衆への<正義のトップダウン>のメカニズムである。
    そして日本は,精神性において村社会なので,このトップダウンが簡単に成る。


    「新型コロナワクチン」の接種を受けることを,行政・マスコミが正義にする。
    各種共同体がこの正義を引き受ける。
    その員が,正義を行う。
    マスコミは,この正義を行う共同体とその員が称賛されるようにするニュースを流す。

      NHK News Web (京都), 2021-06-06
    伊根町 ワクチン接種進み対象者広げる 高校生も接種
    高齢者へのワクチン接種が進んでいる伊根町では、6日から高校生などへの接種も始まりました。
    人口2000人余りの伊根町では、65歳以上のおよそ8割と基礎疾患のある人が1回目の接種を終え、2回目の接種や追加のワクチン供給のめどもたったことから、今月4日からは64歳以下の一般接種も本格的に始めています。
    6日からは12歳以上の児童や生徒にも対象を広げ、町のコミュニティセンターでは、午前中、高校生およそ10人が家族などと一緒に訪れました。
    高校生たちは副反応などの注意点を説明する動画を見て、医師の問診をうけたあと、専用のブースに移動してワクチンの接種を受けました。
    そして、15分ほど待機し、体調に異常がないことを確かめていました。
    接種を受けた高校1年生の女子生徒は「少し痛かったですが、打ててよかったです。安心して学校に行くことができます」と話していました。
    伊根町では、12歳の誕生日を迎えた小学6年生1人が6日に接種を受けたほか、今月下旬には中学生を対象にした集団接種を行うことにしています。


    NHK のウェブサイトに,「シリーズ 戦争とラジオ」(第1回〜第7回) がある。 「大東亜戦争」で NHK が国策放送に成り下がったことの分析・批判をしているのだが,いまの NHK はそこで批判されていることとそっくり同じ事をやっている。

    ひとは,自分のことになると,他を批判していた事と同じ事をする。
    共同体の圧力の前に,個は屈するのである。

    批評家は偉そうに戦争批判をやっちゃあいけない。
    偉そうに戦争批判する者は,自分がその立場に立たされたら同じことをやる手合いである。
    NHK は,これである。


    「馬鹿な戦争」は,繰り返される。
    「馬鹿な戦争」のダイナミクスは,人間社会の本質だからである。
    「馬鹿な戦争」は,繰り返される。
    これは,絶対命題である。