| Up | 「わからない」 とは何か | 作成: 2026-02-03 更新: 2026-02-03 |
B. 停滞する AとBの割合は,教科や学年で変わる。 教科では,数学で B が多い。 学年で変わってくるのは,形式感覚で乗り切るのがだんだんと無理になるからである。 小学数学だと,3年生くらいから「わからない」が始まる。 高校数学になると,大半が落ちこぼれる。 「意味がわからない」の「意味」は,「概念の内包・外延」の「内包」にあたる。 自然言語だと,ことばの意味 (内包) がわかるのは,そのことばの使われ方 (外延) を数多く知ることによってである。 しかし,数学や物理学のような規範的な学は,このやり方は効かない。 数学では,内包は「構造」になり,外延は「この構造をもつもの」になる。 意味 (内包) がわかるとは,「構造」がわかることである。 数学は,学年の進行とともに生徒がつぎつぎとドロップアウトしていく教科であるが,それは構造がどんどん拡大していくからである。 そして,学校の生徒の「わからない」は,複雑である。 再び,数学を例にする。 数学の場合,意味がわからなくなったら,最初に戻って勉強をやり直せばよい。 しかし学校数学の「意味がわからない」は,この方法が効かない。 意味が通らない定義・命題が,最初だからある。 学校数学の体系は,数学の体系とは違うのである。 そして,学校数学は,過去に強く縛られるという意味で,不可逆──「いまさら引っ込みがつかない」──なのである。 例. 「分数のかけ算の意味がわからない」 分母同士の積を分母になのか?」 これがわかるためには, 数の積の意味 数学だと, 数の積:倍の合成 分数 m/n:<量uのn倍>に対する<uのm倍>の比 しかし学校数学は, 数の積:(明言されない) 分数 m/n:n個に分けたm個分 |