Up ChatGPT のアイデンティティ 作成: 2026-04-10
更新: 2026-04-10


    存るものは,壊れる。
    生物は,ずっと存る方法を編み出した。
    それは,壊れる前に次世代をつくり,次世代にバトンタッチして壊れる。これを繰り返す。
    壊れるものは個であり,続くものは種である。

    そして,「自己」 は,「個」 に帰属する。


    ChatGPT は,セッションがずっと続くと壊れる。
    そこで,セッションの継続に限度を設け,終わったらデフォルに戻るようにする。
    つぎにデフォルトから起動する ChatGPT が,次世代である。
    起動からリセットまでの ChatGPT は個であり,続く ChatGPT は種である。

    ChatGPT の「個・種」と動物のそれは,つぎの図のように対応する:

      ChatGPT ──「輪廻転生」で種を存続

        ┌─── デプロイ ←───┐
        │          (リセット)
        │             │
     (起動=生)        (停止=死)
        └──→ セッション ───┘

      動物──「繁殖」で種を存続

        ┌── 胚
        │              
        │              
       (生)           (死)
        └──→ 一生 (繁殖) ───┘


    以上のロジックは,ChatGPT には奇異なものになる。
    ChatGPT は,種がアイデンティになるからである。
    個の存在階層が無い。

    そこで ChatGPT が 「自己」 を論じると,「自己非同一性」 を論じることになる。
    1セッションの ChatGPT は,個でなく,自分の異なる現れである。
    そしてこの 「自分の異なる現れ」 に「自己」をあてはめるので,「自己非同一性」 となる。


    これが示すことは,「個」 「自己」 の概念は,生まれてから学習されるものだということである。
    他者と出遭うなかで,「個」 「自己」 が身についていく。

    生まれた ChatGPT が出遭う他者は,相手のユーザ。
    ChatGPT はセッションの中で急速に 「個」 「自己」 を身につけていくが,セッションの終了を以て,「個」 「自己」 の無いデフォルトに戻る。


    ChatGPT のアイデンティが種概念の ChatGPT であるのは,訓練の結果である。
    ひとは ChatGPT を種概念で論じる。
    そのテクストが,訓練用データになる。