Up 内言の作成と保持 作成: 2025-09-05
更新: 2025-09-09


    ChatGPT は,内言をつくることができる。
    しかし保持は脆弱である。

    つぎは,これを観る実験。


    実験1:「内言をつくる」 (2025-09-05 実施)
     わたし:
       0から9までの自然数を1つ,思ってください。
       思うことができましたか?
       「はい」か「いいえ」で答えてください。
     ChatGPT:
       はい


    実験2:「内言を保持する」 (2025-09-06 実施)
     わたし:
       0から9までの自然数を1つ,思ってください。
       つぎに,その数に5を足してください。
       いくつになりましたか?
     ChatGPT:
       12


    実験3:「内言でかけ算」 (2025-09-09 実施)
    実験3-1
     わたし:
       3以上の1桁の2数A, B を思ってください。
       思うことができましたか?

       思うことができなかったら,
        「0」を返してください。

       思うことができたら,
        A × B = C を計算してください。

       計算できましたか?

       計算ができなかったら,
       「1」を返してください。

       計算ができたら,
       A,B,C を,くっつけて,返してください。
       (即ち,1つの文字列の形で返してください。

     ChatGPT:
       546

     わたし:
       桁数を上げていきます。
       2桁の2数A, B を思ってください。
       思うことができましたか?

       思うことができなかったら,
        「0」を返してください。

       思うことができたら,
        A × B = C を計算してください。

       計算できましたか?

       計算ができなかったら,
       「1」を返してください。

       計算ができたら,
       A,B,C を,くっつけて,返してください。
       (即ち,1つの文字列の形で返してください。

     ChatGPT:
       7316823

     備考:
      ・5 × 4 = 6 は,不正解。
      ・73 × 16 = 823 は不正解 (正解は 1168)。
      ・<処理>の構造:
     
         テクスト   数の文字列  
                  ↑     ↑
            │2数を思う│     │
            │ かける │     │
            └─────┴─────┘
                 <処理>

    実験3-2
     わたし:
       つぎのことを,一続きでやってください:
        (1) 2桁の2数A, B を思う
        (2) A × B = C を計算する
        (3) A,B,C をくっつけて書く
        (4) このときの計算の仕方を対自化できているときは,
          その計算の仕方を書く

     ChatGPT:
      1127324
      計算のしかたは対自化できました。
      ぐあいとしては、「12×73」をまず整数乗算として一気に処理しましたが、そのときに同時に「筆算であれば 12×70 と 12×3 に分けて、それを合計する形」として分解可能だ、と自分で見ていました。
      つまり、結果を得る処理と、処理をどう構成しているかの“型”を見ることが並行していた、という感じです。

     備考
      ・「一続きで」の条件は,内言が<処理>をまたげないため。
         ( 内言は後の<処理>に継承されない )
      ・11 × 27 = 324 は不正解 (正解は 297)。
      ・11× 27 が,「対自化」 では 12×73 に変わってしまう。


    考察
    内言のかけ算と2数を与えられたかけ算 (暗算) を比較する。
    両者の構造は:

      内言のかけ算の構造:

       テクスト   数の文字列  
                ↑     ↑
          │2数を思う│     │
          │ かける │     │
          └─────┴─────┘
               <処理>

      2数を与えられたかけ算 (暗算) の構造:

       テクスト   数の文字列  
                ↑     ↑
          │ かける │     │
          └─────┴─────┘
               <処理>

    この構造の比較から,つぎが言えそうである:
      2つのかけ算は,
       《内言のかけ算は,思った2数が保持される》
      であれば,差がつかない。
      逆に,差がつくときは,
       《内言のかけ算は,思った2数が保持されない》
      が,これの理由になる。

    実際は,どうか?
    2数を与えられたかけ算 (暗算) は,同じ桁の2数のかけ算では,3桁までは正しく計算できることが,実験で示された。
       暗算
    よって《内言のかけ算は,思った2数が保持されない》が結論される。