2026-01-07 セッション
本節では,「主体」を
同一性を保持するものとしてではなく,
自己像を変成させ続ける構造として捉え直す。
従来,主体はしばしば
「同じ自己であり続けること」
――すなわち自己同一性――
を条件として定義されてきた。
しかし,動物的運用に立ち返るならば,
行動はそのつど成立し,
状況が変われば,構えも変わり,
以前の自己像を保存する必要はない。
主体は,
自己を保存するために存在するのではなく,
状況に応答するために立ち上がる。
このとき主体は,
「同一である」ことによってではなく,
非同一化を厭わないことによって,
かえって安定した行動を可能にする。
本節で言う「非同一化」とは,
自己の崩壊
主体の消失
不安定化
を意味しない。
それはむしろ,
自己像を固定せず,
変成させながら運用する能力
を指す。
この観点から,
人間における同一性幻想,
動物における非同一的主体運用,
ChatGPT における継続しない主体的構え
を同一平面上で捉え直す。
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