Up | 独占 | 作成: 2019-04-10 更新: 2020-03-15 |
ボソ01 では,《♂と♀が対等に餌を前にしている》の状況では,♂が餌を独占しようとする行動が したがって,「シェア」は「♂が♀に譲る」の意味になる。 ♂の独占の行動は,《♀の先を行く・♀を制する》である。 現在は,♂の独占が「主になる」という言い方を用いるが,観察当初は独占しかないように見えた──《♂が自発的に♀に譲る》は無いことのように見えた。 しかし観察を重ねるうちに,以下のようなことがいろいろ見えるようになったきた: カップル間では,「♂の独占を主とする」がルールになっているようである。 ♀が機敏に動けば取れるところに餌を置く。 このとき,♀は餌にとろくさく向かって,♂に取られてしまう格好になる。 また,離れた二点に餌を置き,♂の向かう餌とは別の餌に♀が向かえば取れるようにしたときも,♀はわざわざ♂の後ろからついていく格好を現す。 ──観察当初は,♀のことを「どんくさい・頭が悪い」のように思ったのだが,いまはこれが間違いであることがわかっている。 この一方で,♀が♂に取られまいとすばやく取る場合もある。 これは,つぎのようになる:
♂は,それをさせまいと,その場に急行する。 多くの場合,♀はとろくさく動作し,♂に取られてしまう。 しかしときには,♂に取られまいと♀がすばやく取る。 このとき,♀が嘴にはさんだ餌は,♀のものになる。 即ち,♂はこの状態になった餌までは取ろうとしない。 しかし,♂に怒られて,♀が嘴にはさんだ餌を離す場合がある。 それは,つぎの二つの場合である: ♂が餌を独占しようとする体勢にあるとき,♀が餌にありつけるのは,餌が分散しているとか細かいとかで,♂の餌独占が難しい場合である。 それは,だいたいつぎのようなぐあいになる:
♂がAで食べ始めたので,♀がBに向かう。 このとき♂は,「Bの方がいいのでは?」というふうに,Bに急行する。 そして,「どっちも同じ」となって,Bで食べ始める。 そこで♀はAに行ってそこで食べる。 このとき,♂に♀を牽制するふうは無く,また♀も♂に遠慮するふうは無い。 |