Up 夫婦の力関係 作成: 2019-01-13
更新: 2019-03-02


    ハシボソガラス 01 の観察では,夫婦間で餌を分け合うという行動様式は見られない。
    即ち,♂は,♀に対し,餌を独り占めしようとする。
    ♀が餌を取ろうとすると,追い払って自分のものにする。
    ただし,♀ が一旦嘴に餌をとってしまえば,♂がそれを奪おうとすることはない。

    ♀ は,♂ を優先させる姿勢において一貫している。
    ♀ が独りのときに餌をおいても,自分では取りにこない。
    ♂ が飛んできて餌のところに降りる段になって,自分も降りてくる。
    ♂ がやってこないときは,♂ を呼んでいるかのように鳴くこともある。

    餌に向かうとき,♀ が ♂ の前に出るということはない。
    かくして,餌は ♂ の独り占めになる。
    ♀ は,残り物をさがす格好になる。

    ♀ にも餌がいくようにするには,♂ の独り占めが困難なように餌を置く。
    即ち,《餌を置く場所を離れた2箇所にして,それぞれの場所で餌を多数の細片に分けて撒く》という方法になる。
    カラスは喉袋に食べ物を貯められるので,小片の数が少ないと独り占めできてしまうのである。

    ハシボソガラス 01 の♂♀のこの関係は,ハシボソガラスの夫婦の力関係というふうに一般化できるかどうかは,わからない。
    即ち,「個性」とか「夫婦のなりそめ」を考える余地がある。