Up なわばりの広さ 作成: 2023-04-20
更新: 2023-04-20


    抱卵期は,ボソ01のなわばりの区画を知る好機である。
    なわばりに入ってくるカラスは,上空を速やかに通過するカラスを除いて,♂がこれをことごとく追い払うからである。

    巣作りが始まる頃から抱卵期の前半くらいまでは,なわばりをもたない(つがい)ガラスが,なわばりを求めてボソ01のなわばりの中に入ってくるようになる。
    このような番ガラスに対しては,ボソ01の♂♀が揃って声を上げる。
    これで速やかに出て行かないときは,♂が追い出しの飛翔をする。

    退かない相手とは,戦うことになる。
    ♂は今年は無傷だったように見えるが,昨年,一昨年は足を負傷している。

      カラスの戦いは,足を使う。
      ひとはカラスの嘴を怖がるが,嘴はカラスの武器ではない。
      (人に対するカラスの攻撃は,足の蹴りである。)


    さて,ボソ01のそのなわばりだが,抱卵期は,上空を通過するカラスと,隣のハシブトガラス以外は,まったく見なくなる。
    即ち,巣から半径100mくらいの円内は,他のカラスがいなくなる。

    隣のハシブトガラスも,ほんのたまにしか見ない。
    見るのも,停留場所の一つになっている電柱で,それは70m くらい離れている。
    それから近くには来ない。
    繁殖期は,隣同士互いに不可侵なのである。

    というわけで,なわばりの広さは 1ha (= 100m 四方) くらいには十分なりそうである。
    翻って,いまの場所で繁殖ができるためには,なわばりはこのくらいは必要ということである。

    このなわばりでボソ01が得ている食べ物は何かというと,餌さがしの行動やペリットで観察するところでは,虫と植物の実・種。

    カラス学者はカラスを「スカベンジャー (ゴミあさりを生業とする者)」と特徴づけるのを好むが,それは都会のゴミをあさるハシブトガラスの印象が強いためである。
    ──ハシブトガラスについても,都会と田舎の違いが研究される必要がある。
    ちなみに,ハシボソガラスが虫をさがすときは,嘴を開いて草を分ける。