Up 繁殖期外は,なわばりを開放 作成: 2019-05-01
更新: 2020-08-20


    繁殖期が本格化する4月中頃から,ブトがすっかり寄りつかなくなくなる。
    それまでブトの定位置になっていたところにも,ボソがふつうにとまるようになる。

    なわばりは,繁殖期を外れた時期は見掛け「開放」された状態になる。
    即ち,他のカラスが出入りするようになる。
    翻ってなわばりは,基本,繁殖のためのものということになる。


    「開放」の解釈:
      繁殖は,親にとって重労働である。
      3月頃からの巣づくりから8月頃の巣外育雛終了までのおよそ5か月間,繁殖にかかりっきりになる。
      よってこれが過ぎたら,楽になり自愛しようとなるわけである。
      実際,動物には繁殖を終えたら死んでしまう種があり,植物には一年草があるように,生物は本来,繁殖が自分の生のゴールになっている。
      多年草は,花をつくり種を放出した後は,体力回復が専らになり,もう大きくなることはない。
      繁殖を終えたカラスも,この多年草と同じというわけである。