Up | なわばりの機能 | 作成: 2019-01-13 更新: 2019-01-13 |
なわばりは,これを実現するためのものである。 繁殖期の外の時期のなわばりは,カラスの場合 (少なくとも ボソ01の場合),外のカラスの出入りがあって見掛け「解放」状態になる。 しかし,なわばりは維持されている。 このときのなわばりは,《食餌の獲得で争わないようにする》に役立っている。 ボソ01 では,つぎの実験結果を──2019-01-13 現在, 100%の再現性を以て──得ている:
B からの推理として,ハシブトガラスは,ボソ01♂ を自分より優位の者と定めている。 ハシボソガラスは,われ先に餌を取ろうとしてではなく,《ボソ01♂ が餌を捨て置く,あるいは食べ残す》を期待してやってくる。 (B1) のボソ01♂ の<行動しない>は,「ハシブトガラスを牽制している」と解釈される。 そして, (B2) より (B1) が選ばれるのは,「食べているところを見られたくないから」と解釈される。 実際,餌が多いときは餌を隠す行動 (「貯食」) に及ぶわけであるが,これは見られては困るものである。 |