Up 大地の人工化は,サバク化へ 作成: 2023-09-03
更新: 2023-09-03


    大地は,植物で鬱蒼としたところになるか,それともサバクになるかの,二つに一つである。

    植物が埋め尽くす大地は,地球の歴史がつくってきたものである。
    その植物を,地球史の長い時間の中では一瞬の時間に,無くしていく者がいる。
    人間である。

    人間は,大地から植物を失わせる技術をもった。
    この技術をもった人間は,実際に大地から植物を失わせる行動に向かう。
    この人間が繁栄することは,大地から植物が失われていくことであり,したがって大地がサバクになることである。
    そしてこれが現実になる。
    人間は繁栄し,大地はサバクになる。


    ひとは,大地を自分たち仕様にせっせとつくり込む。
    そしてこれが,サバク化になる。
    大地が人工化しワイルドさを失うということは,サバク化するということなのである。
    5大陸は,人間の森林伐採と農牧で,いずれもサバク化が進んでいる。

    日本はサバク化を免れているが,それは地勢が島嶼だからである。
    山地が多いので,森林伐採が大陸のようにひどくはならない。
    海に狭く囲まれているので,降水にめぐまれる。
    台風も通るし。

    この日本と比べると,ヨーロッパなんかもずいぶんサバクっぽく感じられる。
    実際,地中海の南はサバクであり,そのサバク化にヨーロッパもつながっている。
    アルプスの氷河の後退は,ひとが思わされているような「地球温暖化」ではない。
    「ヨーロッパサバク化」である。