Up ヨーロッパの土壌劣化 作成: 2023-12-11
更新: 2023-12-11


    ヨーロッパの先進性は,商品経済の先進性である。
    商品経済は,農業を<多く作って多く売り,金を得る>にする。
    その農業は,土壌蕩尽農業になる。
    また商品経済は,ライフスタイルを都市化する。
    その文化では,土は嫌われものになり,覆われたり削られたりして無くなっていく。
      農林省生産局環境保全型農業対策室 :「農地土壌の現状と課題」2007 から引用:
      EUにおける土壌劣化の進行
       ① 土壌侵食
         不適切な営農により、1.2億ha が水による侵食、0.4億ha が風食のリスクにさらされており、これは今後もさらに深刻化するおそれ
       ② 有機質の減少
         不適切な営農により、「有機質含量が低い」又は「非常に低い」に分類 される土壌が域内で 45%となっており、これは今後もさらに深刻化する おそれ
       ③ 圧密
         家畜の過放牧や重機の不適切な使用により進行
       ④ 塩類集積
         不適切なかんがい等により塩類集積は 380万ha 発生
       ⑤ 地滑り
         人口増加や山のレジャー開発等により潜在的脅威が増加
       ⑥ 土壌汚染
         汚染土壌は 350万ha 存在すると見込まれ、うち 50万ha で汚染が 確認され修復が必要であり、水質や水生動物の生態系への影響が見られる。
       ⑦ Sealing(道路やコンクリートによる被覆)
         域内の9%の土壌が Sealing され、土壌機能に不可逆的な損失を もたらす


    土壌の蕩尽・破壊は,ヨーロッパ文化そのものである。
    文化は,抗えない惰性である。
    ヨーロッパは,土壌の蕩尽・破壊を進めるのみである。
    そしてそれは,サバク化するのみということである。

    サバク化するのみというのは,なんとも救われない話である。
    ひとは,救われない現実を抱えるとき,救いをもたらしてくれる宗教を求める。
    その宗教が「地球温暖化」である。
    この宗教は「脱炭素」すれば救われると説く。

    ひとは,すっかり幼児化して,自分に不都合な現象を何でも二酸化炭素排出のせいにする。
    この悪者が退治されたら不都合な現象は無くなる,と信じる
    「地球温暖化」宗教は,確かにひとを救っているのである。