Up ヒトは,地上から生物を無くす方法論 作成: 2023-12-14
更新: 2023-12-14


    土は,生態系である。
    その生態系を構成する生物を,土壌生物と謂う。

    サバク化は,この土が無くなることである。
    土壌生物は地上生物の拠点であるから,土が無くなることは地上から生物が無くなることである。
    よってサバク化は,地上から生物が無くなることである。


    生物学の知見では,生命は 40億年くらい前に海に誕生した。
    地上に進出するのは,植物の場合ということでは,4億2千万年前。
    ──微生物なら,これよりずっと前,と考えることになる。

    サバク化は,いまヒト (ホモ・サピエンス) が大々的に進めている。
    このサバク化は,スパイラルメカニズムに嵌まり,拡大の一途になる。
    よって,ロジックとしては,地上から生物を一掃するまで進む。

    こう眺めると,ヒトはさながら,地上生物を終わらせる役割をもたされてつくられたふうである。
    そして,地上から生物を無くす方法論が,<土を無くす>。
    ヒトは,<土を無くす>を生き方にするように自己形成する。
    そしていま,ひじょうに大きな力を獲得するに至り,「この力を以て<土を無くす>の最後の締めを果たさん」の形勢である。


    もっとも,土が無くなって危うくなるのは,ヒトも同じ。
    地上生物を終わらせるより先に,ヒトが終わる。
    しかしサバク化は,スパイラルメカニズムである。
    ヒトが終わった後も,惰性で進む。
    はたしてどこまで行ってしまうものか。

    生物は莫大な物量を誇っており,その存在は盤石に見えてしまう。
    しかし,サバク化がスパイラルに進むということは,サバク化による生物消滅もまた,スパイラルに進むということである。
    そしてスパイラルに嵌まったら,莫大な物量はものの数ではないのである。(累乗の算術!)