Up | 「土壌」概念をサバク化する | 作成: 2024-07-03 更新: 2024-07-03 |
生態系が壊れることは,生態系が無くなることではない。 生態系が変化することである。 サバク化は,生態系の進化である。 生態系は,生物とその環境である。 土壌も,生態系のうちである。 よって,サバク化は土壌の進化である。 「土壌の進化」を言い出すと,「土壌」とは何か?の話になる。 ひとは,自分が生きている地の土壌を一般化する。 こうして日本やヨーロッパでは,「腐植」や「ミミズ」が土壌の要素になる。 この土壌のサバク化は,腐植が壊れ,ミミズが消えることである。 そしてこれは「土壌の進化」であるから,「腐植」や「ミミズ」は土壌の要素ではなくなる。 結局,ひとが生態系を観ようとする地下部分は,すべて「土壌」ということになる。 ──「土壌」を,こう定めねばならない。 地と土壌 (土) も,区別が無くなる。 地理学的に観るときは「地」のことばを用い,生態学的に観るときは「土」を使う,という具合になる。 砂や礫や岩石の地も,地下に生態系を観るときは「土」として対象になる。 ということで,本テクストは,「サハラの砂丘の土壌」のような言い回しを違和感無く用いていくとする。 一方,「腐植」や「ミミズ」をイメージさせる類の土壌は,「土」(かぎ括弧付き) と表現することにする。 |