Up ダニのおかげ 作成: 2023-06-22
更新: 2023-06-22


    アリが動き回っている木には,アブラムシがいる。
    アリは,アブラムシの排泄物である甘露を求める。

    アブラムシを重宝しているアリは,アブラムシを彼らの敵から守っていると想像される。
    この意味で,アリはアブラムシの牧畜をしていることになる。


    アブラムシは,葉の汁を吸う。
    吸われた箇所は,萎縮する。
    これを木の被害と見る者は,アブラムシが木を害するのをアリが助長していると見るかも知れない。
    しかしこの見方は,一面的ということになる。

    アリは,アブラムシの排泄物を片付けていることになる。
    排泄物が片付けられないと,これを栄養にする菌 (かび) が繁殖することになる。
    これは,菌・細菌・ウィルス感染症の端緒になる。
    木にとっては,こっちの方が厄介である。
    こう考えると,「木はアリと共生している」の見方も立つ。


    人の表皮からは,老廃物が出ている。
    それを,小さな生き物たちが片付ける。
    そしてこの片付け屋の頂点に,ダニがいる。

    人の表皮の周辺は,小さな生き物たちの生態系になっている。
    この生態系の平衡が壊れると,体は「不健康」を現す。


    しかしひとは,「クリーン」を「健康」の要件と定めるようになった。
    「クリーン」産業に洗脳されたのである。
    「クリーン」産業は,ダニ・菌・細菌・ウィルスの駆除を宣伝する。
    駆除剤を買わせるためである。

    ひとは「クリーン」がイデオロギーになって,駆除に躍起になる。
    こうして常在生物の生態系を壊し,不健康になる。


    「不健康」の内容は,1つに「感染症に無防備になる」である。
    常在生物は,感染症因子の防壁になっている。
    「クリーン」イデオロギーに洗脳された者は,この防壁を自分から壊す。

    「不健康」の内容のもう1つは,「アレルギー体質になる」である。
    表皮組織系の細胞の機能には《常在生物と適切に付き合う》が含まれている。
    その付き合う対象を失うと,<付き合い>機能が空回りし暴走するようになる。
    《付き合わなくてよい対象に過激に反応》ということになるのである (「アレルギー反応」)。


    ひとは,自分の表皮を含め,自然を信じなくなった。
    替わりに,表皮や自然を汚く見せる商品コマーシャルを信じる。
    あなたは,ダニ派それともボディシャンプー派?