Up | 「津波が防潮堤を越える」を設定 | 作成: 2023-10-29 更新: 2023-10-29 |
東北地方太平洋沖地震は「1000年に1度」並みとされ,今度の首都直下地震は「100年に1度」並みとされている。 これを信用すれば,首都直下地震に伴う津波は,東北地方太平洋沖地震の津波と比べて,格段に規模が小さいと考えることになる。 実際,首都直下地震の津波の高さは,「東京湾で数十cm ほど」が流布されている。 元禄型関東地震 (マグニチュード8.2) で,最大 2〜2.6 m の想定である。 専門家・行政は,「防潮堤がこれより高いので,津波浸水は想定していない」と教えている。 はたしてそうか? 津波は,海水の海底からの上下動で始まる。 津波の波の上下動は,海水の大きい流れを伴う。 この流れは,防潮堤の前では高さを増し,そしてそれを乗り越える。 防潮堤は高潮に対するものであり,そして津波は高潮とは別モノである。 首都直下地震の津波の場合,この流れは東京湾の泥を巻き込む。 防潮堤を越えた泥水は,地下施設に流れ込む。 シャッターは頼りにできない。 そして閉じるタイミングが,はたしてあるかどうか。 人が出入りしている時間帯だと,地下から駆け上ってくる人のために,シャッターは閉じるわけにはいかない。 地下施設には泥水が続々と供給される。 泥水が地下施設に充満していく。 地下に集約している各種インフラが,これでダメになる。 そして地下鉄が,ダメになる。 都心は地上交通ではひとの移動を賄えないところだから,地下鉄がダメになることは都心もダメになることである。 |