Up | 堤防決壊のメカニズム | 作成: 2023-11-03 更新: 2023-11-11 |
上昇した海面は,防潮堤の前でさらに上昇する。 防潮堤で前進が阻まれた水の行き先は上方になるからである。 上昇した海面の高さは,防潮堤の高さを超える。 海水は防潮堤を越し,なだれ落ちる。 この流れは防潮堤の土台を洗掘する。 土台を削り取られた防潮堤は,倒壊する。 防潮堤の倒壊は,驚くことではない。 それの本体/土台は盛土だからである。 土は水に削られ,掘られ,洗い流される。 そもそも防潮堤は,高潮に対策したものである。 海岸堤防を津波対応仕様にしようとしたら,莫大な費用と長い工期を要する。 そしてその間に津波が起こり,それまでの工事を元の木阿弥にしてしまう。 以下,堤防決壊のメカニズムを示す: |
要因:
① 打ち継ぎ目(波返し工や擁壁)の剥離 ② 揚圧力等による被覆コンクリートの引き剥がれ ③ 落下流や漂流物による被覆コンクリートの損傷 (被覆コンクリートの曲げ強度不足&盛土の剛性不足) ④ 被覆コンクリート背面への水圧回り込みによるめくれ. ⑤ 地盤の洗掘. ⑥ 地震時に地盤の液状化 |
傾斜型堤防の決壊メカニズム 直立型堤防の決壊メカニズム
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