Up 系の進化 : 要旨 作成: 2016-03-21
更新: 2016-03-21


    「進化論」のカリカチュアに,「サルからヒトへの進化」の絵がある。
    その描かれている個体は,大人の個体である。
    それは,大人になるまで生きてこられた個体である。

    ヒトは,細胞の数より多くの微生物がカラダに棲んでいる。
    この微生物を差し引いた「個体」を考えることはできない。
    生きられないからである。
    また,生きている環境を差し引いた「個体」を考えることはできない。
    生きられないからである。

    こういうわけで,「個体」は,自然を含めた共生の系である。
    特に,「進化」は,共生系の進化である。
    「サルからヒトへの進化」の絵は,「共生系としてのサルから共生系としてのヒトへの進化」の絵として見るところとなる。