Up 日本の国勢 作成: 2022-10-30
更新: 2022-10-30


『IMD 世界競争力年鑑』での「日本の競争力」
2022 2021 国・地域
1 3 デンマーク
2 1 スイス
3 5 シンガポール
4 2 スウェーデン
5 7 香港
6 4 オランダ
7 8 台湾
8 11 フィンランド
9 6 ノルウェー
10 10 米国
11 13 アイルランド
12 9 UAF
13 12 ルクセンブルグ
14 14 カナダ
15 15 ドイツ
16 21 アイスランド
17 16 中国
18 17 カタール
19 22 オーストラリア
20 19 オーストリア
21 24 ベルギー
22 26 エストニア
23 18 英国
24 32 サウジアラビア
25 27 イスラエル
26 34 チェコ
27 23 韓国
28 29 フランス
29 30 リトアニア
30 バーレーン
31 20 ニュージーランド
32 25 マレーシア
33 28 タイ
34 31 日本

    ここで「競争力」の意味は,米国や中国がそれぞれ10位, 17位になっているように,「強大」ではない。
    要するに「サステナビリティ──今後もやっていけるか」である。
    構造的に大きな矛盾を抱えている国は,下位になる。
    そして日本はこの場合だというわけである。

    いま,造金バラマキは,円安・物価高と循環する局面に入った。
    ばらまいた金は使ってくれないと景気に貢献しないから,金利は極限まで低くしなければならない。
    他の主要国は「財政の健全化・インフレ抑制」の考えを保ち,日本のような金利の下げ方はしない。
    こうして,円安は必然となる。
    政府・日銀は「投機筋」を悪者にしているが,これは嘘。
    自分たちが円安を招いている張本人である。

    このように,財政構造では「日本の競争力」は下がる方向しか見えて来ない。


    日本の立国論は,しばらく前から「観光立国」になった。
    ひとが落としてくれる金で生計を立てるというわけである。
    これはひとが訪れなくなると,萎んでしまう。

    <訪れを待つ>という体勢は,体力を弱くする。
    実際,日本は<生産>がダメになってきた。
    物作りの技術をまだ誇ってはいても,チマチマしたものの生産に偏っている。これは下請けとしてやっていくことになるので,上部企業の経営や経済の変動に翻弄されるがままとなる。
    大きな企業も,生産拠点を海外にシフトすることを有利としてこれを進めてきた結果,国内生産を空洞化することになった。そして一旦空洞化してしまったものは,復活できない。

    体力が弱い例として,IT。
    日本は IT の消費国であって,生産国になれない。
    人材が育たないのである。

      NHK, 2022-10-27
    PayPay インドにアプリの開発拠点設立へ
     数百人規模で採用計画
    IT人材の不足が深刻となるなか、日本の企業が人材の豊富なインドに開発拠点を作る新たな動きが明らかになりました。ソフトバンクが手がけるスマホ決済サービスPayPayの運営会社が、新たにインドにアプリの開発拠点を設立する計画で、人材のグローバル化をさらに進めます。
    関係者によりますと、PayPayの運営会社は、インド北部のハリヤナ州にスマートフォンのアプリの、新たな開発拠点を今月設立します。
    これまで日本国内の開発拠点で、外国人技術者の比率をおよそ7割まで高めて対応してきましたが、IT人材の不足が深刻となるなか、人材の豊富なインドに開発拠点を作ることで、開発のスピード化を図るねらいがあるとみられます。
    現地で数百人規模の技術者を採用する計画で、将来的には日本国内の拠点と同じ規模まで開発体制を強化する方針です。
    IT人材の不足をめぐっては、楽天グループやメルカリもインドの人材活用の強化を進めるなど、日本の企業の間で動きが活発になっています。 その一方で、インドのIT人材は、アメリカのハイテク企業などにすでに活躍の場を広げ、世界的な争奪戦が激しくなっていることから、日本としてはそのスピード感を高めるとともに、日本の人材の育成をいかに進めていくかが課題となっています。


    人材が育たないのは,IT分野に限らず,全般的なものである。
    学校教育も,疲労破壊の兆候が現れてきている:
読売新聞, 2022-10-28


    「日本の国力」の低下は,多様な要素が正のフィードバックを及ぼし合って,大きな流れになっている。
    この流れは,何かのアイデアでどうにかなるというものではない。

    しかもこの流れの根底は,ひとの萎縮である。
    ひとは,強まる一方の同調圧力で,萎縮し続ける。
    そしてこれを進行させているのが,マスコミである。
    われ賢げにデマゴギーを流し,恐怖を用いてひとを萎縮させる。
    ひとを萎縮させることを,執拗に続ける。
読売新聞, 2022-10-27


    しかしこの問題で考えるべきは,生態系はそもそも変化するものだということである。
    変化の中身は,新旧交代である。
    萎縮する旧を萎縮しない新が取って代わる。
    日本が国を保つ形も,新旧交代である。

    この場合の「新」とは何か?
    海外からの移住者である。
    日本は,望むと望まざるにかかわらず,海外からの移住者によって国が保たれるようになるのである。
    実際「少子化」が教えていることは,これである。