Up まだ「財源」を言う? 作成: 2022-06-17
更新: 2022-06-17


読売新聞, 2022-06-14



さてこの記事,「財源議論」を真面目に言っているのか,すっとぼけてるのか?
すっとぼけているのである。
歳出額と新規国債発行額の比較のグラフを書けるからには,「財源」がとっくに死語であることはわかっている。


国会が「財源議論置き去り」になるのは,自明である。
いまは与党も野党も,金のバラマキで国民の支持を得ようとする。
ここで「財源」を言い出したら,金のバラマキはできない。

例えば1億人に10万円を給付したら,10兆円である。
一方税収はといえば,60兆円前後。

 註: 日本の成人 (18歳以上) 人口は,総務省統計局統計で,2021-10-01現在 1億701万人。


国民給付でいうと,与党と野党の違いは,今日では「クーポンか現金か」の程度である。
インパクトは,現金の方にある。
野党は責任が無いので,現金支給を要求する。
与党はまだ責任があるので,クーポンを方法にする。

なぜクーポンか?
クーポンは,使うしかない。
現金は,貯蓄に回せる。
クーポンは,給付目的に合わせることができる。
現金はできない。

近頃は,行政はクーポンにすっかり慣れて,あれやこれやにクーポンを使うようになってきた。
各種クーポンの配布が, 「国民給付」のこれからの形になろうかという情勢である。


これでもまだ「財源」を言う?